Quantum of Solace

好きなことを書きたいときに

2022年 年間ベストアルバム~邦楽

 

 

 

レコード会社の移籍等を挟んで前作から3年ぶりとなるアルバム。

前々作までのプロデューサーである北川勝利が再登板し、宮川弾、沖井礼二、矢野博康、ミトといったいつもの楽曲提供陣も復活。ポップでキュートな自分の好きな花澤香菜サウンドがここに戻ってきた!!感が凄い。これだけでもう最高すぎた。

 

一方で音作りがこれまでと異なり、打ち込みと生演奏を使い分けて作り上げたフワフワしたサウンドが特徴で、これが意外と花澤香菜のヴォーカルとのマッチング度も非常に高くて良かった。曲によってはトレンドの80'sっぽい雰囲気もあってこれがまた今までとの差別化にもなっていて、新しい彼女の魅力を引き出した1枚になったと思う。文句なしの名盤です。


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宇多田ヒカルは一応ベストアルバムとかで有名曲は知ってるけど…

そこまで興味はないっていうアーティストでアルバムをちゃんとリアルタイムで手に取ったのは実はこれが初めて。

 

海外で通用しそうなヒップホップのビートを経由したミニマムでスタイリッシュなサウンドでまずカッコいい、っていうのが第一印象。音の選び方がとにかく秀逸で、音数が多くないのに物凄くゴージャスに聞こえる不思議。

そういった意味でサウンドが凄く聞きごたえがあるアルバムだなと思った。

一方で、J-POPらしい"歌"の部分もメインに据えられていて、ミックスもサウンドに声が負けてないし、"歌"を聞かせるという部分もかなりウェイトが大きく占められてる感じ。

00年代のチャート上位に乗るようなヒット曲を歌う宇多田ヒカル

のイメージとはちょっと離れた感じもするけど、その頃からカッコよく進化してるんだなぁと思った1作でした。

 


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前作から11年ぶり…ということで山下達郎もリアルタイムで新作を聞くのは初めて。

前作後のシングルがいっぱい入ってて、長すぎるリリーススパンからも半ベストアルバムみたいな内容になっているけども

11年の間にタイアップ先に要望に答えつつ、様々な方向性の曲を作り上げてきているので、既出曲が多いながらもブルースあり、アカペラあり、エレポップあり、サマーソングあり…と結果としてアルバムとしては多彩な仕上がりになった。

個人的には既出の「光と君へのレクイエム」と「うたのきしゃ」が好きなんだけど、

書き下ろしの「YOU」なんかは結構ロックバンド色の強いグルーヴで、「こんなカッコいい曲やるんだ」って良い意味でビックリしたし、

ライブ活動メインだけどこれからも曲を書き続けてほしいなぁ。

 


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初回限定盤のジャケ写や「ザ・ハイライト」というカタカナ表記のタイトルからもうかがえるように80年代、90年代をテーマにした一種のコンセプトアルバム。

作風としてもフュージョンやシティポップといった標榜したオシャレなナンバーが多く、王道ジャニーズポップスとは一線を画する方向性。そして何よりそれが凄くハマって聞こえるもんだからビックリ。

歌詞と曲こそメンバーは未参加だけど、魅せ方とかの自己プロデュースが巧みだからこそのこのハマり具合なんだろうなと感嘆した。

一方でガッツリ踊れるカッコいいダンスナンバーだったり、ザ・ジャニーズなJ-POPナンバーも収録されていて、きちんと隙が無くアイドルもやっていてかなり好印象。

ジャニーズだから、といって敬遠するのは勿体ない1枚。

 


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前作でアルバム全曲を架空のCMソングに見立てたCFを作っていて、凄く企画力がある人だなぁと思ってたんだけど、

今回はレストランのロイヤルホストと大胆にコラボ。MVじゃなくてロイヤルホストに迫る動画をYoutubeに挙げてたり、ロイヤルホストの実店舗でイベントをやったりと…

相変わらずなんか凄いことしてるなぁという感じ。(ちなみに自分の生活圏内にロイヤルホストは無かったのでこのアルバムで存在を初めて知った)

 

そんな話題性だけ先行しちゃいそうな内容だけど、アルバムのほうもしっかり良い。

彼の音楽はポップなダンスチューンが特徴だけど、今作は安部恭弘のカバーである「アイリーン」をはじめ、堀込泰行提供の「ヘッド・フォンガール-翼が無くても-」などをはじめ、メロウなポップス路線の楽曲も充実していて、今回は半々くらいのバランス。

今回はポップな方向性か~と思わせつつ、

最後にはスタイリッシュでカッコいいダンスナンバー「Chocolate」でアルバムを引き締める展開も凄く良かった。

 


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fhanaは昔からアルバムアーティストだと個人的に思っていて、

確かにアニメタイアップ付いたシングルはポップでもちろん良いんだけど、そこに囚われないアーティスティックな一面が全開に出るアルバムの方が魅力的だと感じていて、

今回も同様にシングルからは見えないアルバムだけの魅力が溢れる1作になっている。

 

というのも今作は2019年からのコロナ以前~以降を描いた一種のドキュメンタリーみたいな作品になっており、アルバム自体もAct1とAct2の二部構成。

Act1と2を分けるタイミングで収録された9曲目の「Logos」はフィクションと前置きされているが、明らかにコロナを踏まえたうえでの語りでそういう所でいつもよりややメッセージ性が強いというか、切実で重たい雰囲気が曲が多くなったのかなと個人的には思った。

一方で曲自体はそういった暗さを内包しつつもやはり明るく前向きにさせてくれるものが多く、だからこそ力強さも感じる。こういうのは過去のfhanaには無かったのでこういった状況下が新しい魅力を生み出してくれたのかなと思う。

またサウンド的にも同時代性というところでThe 1975っぽいサウンドが随所に現れていて、ニヤっっとした。前作もあったけど、こういうのはアルバムだからこそできるアプローチだし、だからこそアルバムで聞きたいんだよなぁと再認識した次第です。

 

そして発表されたyuxuki wagaの脱退…いわゆる洋楽インディーっぽさは結構彼の拘りから来てそうだったから、すごーーく残念…。

 


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「架空の短編映画のサントラ」というコンセプトアルバム。ここ数作の難解なテーマや舞台音楽とは異なり、割とシンプルでロマンチックな夏のラブソングたちで凄くスーッと入ってきた。こういうのが好きなんだよなぁ。

そして今作最大の特徴と言えばやはり多用されて、サウンドの核を務めるシンセサイザーだろう。ドレスコーズでこんなにシンセ使うの!?とビックリしたけど、

ドリームポップみたいな音像を作り上げるシンセが今回のラブソングのテーマにはしっくりとハマっていて、良い。リアリティの無いちょっと美化した思い出みたいな感覚。


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13

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前作が2枚組超大作でその反動からか、割とストレートなバンドサウンドに回帰。

何気にGalileo Galilei解散後では一番ギターロックしてるんじゃないかな?

インディーロックど真ん中の路線も良いけど、やっぱりこういうサッパリしたロックもたまに聞きたくなるよね。

昔を振り返るノスタルジックなバラード「バックファイア」が凄く良かった。それこそGalileo Galilei時代みたいで…。

なんてこと言ってたら、

Galileo Galileiも再始動することになり、立場が微妙になってそうなBBHF。warbearもあるし、どんな線引きになるのやら。

一応新規のライブ公演も来年決まってるっぽいけどどうなるんだろう…。


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3作目にして制作陣を一新した意欲作。

基本的に恋愛ソングを歌いたいという気持ちは変わってないようだが、サウンド面でストレートなアイドルポップスだった今までからファンク、ジャズ、シティポップ等々…かなりオシャレなサウンドメイキングに。

それにより楽曲の効きごたえが格段にアップし、アーティストとしてさらに進化した。

特に今作制作のきっかけにもなった「ピンキーフック」は

ポップで可愛らしいにプラスアルファでファンキーで乗れるビートを加えたエポックメイキング的曲だったんじゃないかなと思う。

田中秀和ぅ…


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12月に急遽ライブに行くことになり、ライブ後にちゃんと聞いた(予習できなかった)アルバム。

ポルノはぶっちゃけベストアルバムで満足してさほど聞いてなかったんだけど、

こう改めて聞いてみると凄く質の良いポップスを書いてるんだなと再認識。

特に今作は5年ぶりのアルバムということもあって気合が入ってるのかわからないが、どれがシングル曲か分からないほど曲のアベレージが高い。

前知識がゼロに近かったので、「証言」「クラウド」「暁」辺りがシングルじゃないって知ってめっちゃビックリした。

 

あとライブ、めちゃくちゃ良かったです。。。音源で聞いた時も良かったけど、ライブで前知識ナシで初めて聞いた時は迫力が段違いだった。

「テーマソング」の歌詞に思わず泣いちゃったよ(苦笑)


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