Quantum of Solace

好きなことを書きたいときに

SMAPの「COOL」を聞く。

2016年に惜しまれつつ解散した国民的アイドルグループSMAP

最後にリリースしたベスト「SMAP 25 YEARS」は売り上げが100万枚を超え、文字通り国民的アイドルだったといえるでしょう。

 

で今回はそんなSMAPが94年にリリースしたベストアルバム「COOL」についてです。

COOL

COOL

 

なんで今更この話題なのか?って。それはたまたま安価で手に入ったんです「COOL」が。

あとこの時期のSMAPはあんまりスポットライトに当たらないことが多いので(「SMAP 25 YEARS」でもこの時期はスッポリ収録から外れてる)、ちょっと書いて見ようかなぁなんて思ったわけです。

 

 

94年と言えば

まだ6人SMAP時代。森クンがいます。

「青いイナズマ」「らいおんハート」みたいな代表曲が出るのはまだ先で

SMAPの人気自体が軌道に乗り始めた頃の音源を集めたベストアルバムっていうわけです。

 

このベストアルバムの何が凄いかっていうと

ほとんどの楽曲においてニューヨークのミュージシャンによる演奏再録を行っていて、曲によってはアレンジも大胆に変えていること。音の上質さがオリジナルとは段違いである。

 

 

 

参加ミュージシャンをざっと挙げてみよう。

 

Omar Hakim
Will Lee
Philippe Saisse
Randy Brecker

 

…まぁぶっちゃけた話、ジャズ、AOR方面は詳しくないので名前もあんまりよく分からないところなんだけど、彼らが参加してきた作品を見てくれればどんだけ豪華な面々なのかがわかる。

 

 

SMAPの90年代はバックの演奏にミュージシャンを招いていることは音楽好きの中では有名で特に「007」はその路線が顕著で

「これがアイドルの曲!?!?」っていうくらいサウンドがゴージャスになっている。

SMAP 007

SMAP 007

 

 

「COOL」はこの「007」の前年に出たベストアルバムなんだけど、

 ベストアルバムとしては後発の「SMAP Vest」「SMAP 25 YEARS」がともに売り上げがミリオンを突破しており、

人気が出る前の初期の曲を集めた(しかもシングル網羅してない)ベストアルバムである「COOL」はいまいち影が薄いのである。 

 

「007」は全編がゴージャスなサウンドで聞きごたえ抜群なアルバムで文句なしの名盤なんだけど、「COOL」の魅力は既発曲がニューヨークのミュージシャンの手によって

色気むんむんのゴージャスな服に着替えて見違えるようになっているという点だ

 

 

アダルティな要素を取り入れ、当時のSMAPとしては挑戦作であった「$10」。

リメイクでサウンドがかなりカッコよくなっていて、特にサックスソロが超エモい。もはやこれが完全版でこれを聞いたら正直原曲に戻れない。

 

ド直球のアイドルポップ「笑顔のゲンキ」は

AORな味付けと生演奏で大人っぽいナンバーに変貌を遂げており、

さらにもともと曲が持っていたポップなメロディがより映えて素晴らしい出来になっている。これがこのベストアルバムではNo.1だと思う。

 

 

他の曲もそれぞれ生演奏に差し替え&ストリングアレンジやサックスソロが入ったりで

サウンドがかなりオシャレになっている。

そして完全にジャズやAORにしてしまうのではなく、きちんと原曲を尊重したうえでのニューバージョンっていう趣きなので原曲好きな人にも優しい。そんな素晴らしいリメイクベストアルバムなのだ。

 

(原曲そのままぶち込んでる「Hey Hey おおきに毎度あり」「がんばりましょう」が他との温度差が凄いのは大目に見て…)

 

 だから

みんな聞こうね「COOL」。