「高校時代と言えば薔薇色。でも すべての高校生が薔薇色を望んでいるわけではない。いわゆる灰色というのを好む生徒というのもいるんじゃないのか?」
なんていう考え方を真に受けた痛い奴、それが高校時代の僕。
勿論ボッチ。友達なんかほぼいない。
自分がクラスでどんくらい空気だったというと
進級してクラス替え後に
陽キャが「俺もうクラス全員の名前言えるわw」とか言って、
クラスメイトの机の前に立ってひとりひとり名前を言って行ったんだけど、
俺のとこで名前が出なくてクラスが変な雰囲気になるくらい。
思い出したら悲しくなってきた…
そんな感じなんで、高校時代の思い出なんてホントひとっっつも無い。
唯一絞りに絞って出来るのがこのエピソード。
高校の時に好きだった子がKEYTALKが好きで
— Shower@ (@redhotshow913) 2019年5月25日
それを知ってKEYTALKを聞き出したけど結局その子とは大してお話もできず、
僕のWALKMANの中にKEYTALKのアルバムが残っただけでした、という話。
前述にエピソードで分かると思うんですけど、あの一件でクラスの陽キャが苦手になりまして。出来るだけ距離を取ってました。
が、クラスにおいて陽キャは最大勢力なわけで、そこから外れた僕は居場所が無い。あらら。
友達がいない、クラスでも空気な自分が休み時間に出来るのは
イヤホンを耳に突っ込んでひたすら読書&昼寝(寝たふり)。今考えたら悲しすぎる。。。そんなんで青春を無駄にしたのかアホ。
そんな僕にもちょくちょく話しかけてくれる人はいて、
それがYちゃんでした。
陽キャグループとも関わりはあるけど、どっぷりそっちと付き合ってるというわけでもなく分け隔てなくみんなと仲いい感じの子。
無理して陽キャグループと付き合ってる感じも無くて、背伸びしない等身大の子で笑顔が可愛かったです。
友達がいない陰キャな僕がちょっと話したくらいでコロっと好きになっちゃうのはもはや必然でした。
そんな彼女が「KEYTALKっていうバンドが好き」という情報を小耳に挟んだ(直接聞いたわけじゃない陰キャポイント)僕。
当時はミスチル、B'z、スピッツといった90sばっかり聞いていて、
KEYTALKは名前しか知らなかったんですけど、TSUTAYAに走りました。
聞いた印象は「割とメロディがしっかりしてるバンドだなぁ」と。
なんとなく勢い重視みたいなイメージが勝手にあったんだけど、メロディで聞かせるとこはしっかり聞かせるし、躍らせるとこは躍らせるぜぇぇ!!みたいな意気が感じられる。どっちにしてもきちんとJ-POPの枠組みに収まってて、90sしか聞いてなかった僕にもビシッと響きました。
中でも特に良かったのが「コースター」。
キャッチーなメロディにちょっとセンチな雰囲気がドンピシャで
「この曲良いね」とか言いながら彼女と話したいなぁなんて妄想したり…。
結果から言うと
そんな話は彼女とは出来なかったです。
そもそもそんなに距離感が近くも無かったし、陰キャにそんな話を振る勇気は無かった…あぁ…。
WALKMANに残ったのは
一緒に好きなバンドの曲で盛り上がれなかった、そんな燻ぶったままの気持ちが詰まったKEYTALKの「OVERTONE」っていうアルバムだけ。
燻ぶったままの恋心は行き場をなくし、そのまま押し殺して思いを告げないまま、僕の高校生活は終わりを迎えました。
その数年後に街中で彼女と再会しました。
高校の頃とはすっかり変わってしまって髪も金髪になって、付き合ってる友達も同じような感じですっかり陽キャの仲間入りといった様相。
僕は気づきましたけど、たぶんアッチは気づいてなかっただろうなぁ。
歳月を経て彼女への恋心も遠い思い出になっていたので、幻滅したとかそういう気持ちは無かったんですけど、
「彼女は誰と一緒にKEYTALKを聞いたんだろうなぁ」なんて頭をよぎりました。
そしてやっぱりあの時…と何度したか分からない後悔を久々にしました。
今でも「コースター」を聞くと
あの時の気持ちを思い出して何とも言えない感覚に襲われます。
歌詞ほど彼女との距離感は近くなかったのにね。
KEYTALK - コースター 【YouTube限定MUSIC VIDEO】
でも
文化祭の学生ライブの時にたまたま横にいた彼女に見惚れて、
テンションが上がって赤くなる彼女の頬に「触れてみたい」って思ったのは曲とリンクした奇跡の一瞬は僕の青春のハイライトです。
(この話はちょっとだけフィクション入ってます)