2月23日に通算6枚目、待望のニューアルバムをリリースした花澤香菜。
前作「ココベース」から3年……長かった…。
単発ライブや「恋愛サーキュレーション」でのイベント参加はあったものの、
「ココベース」から配信限定シングル「magical mode」が(中国で)リリースされるまでまるまる2年、曲のリリースは無くて
ファンとしてはすげーーーー長かった。
アルバムのスパンとして3年は長くは無いけど、
"音楽活動"が本業ではない声優における3年のブランクはそのまま活動終了を意味する事もままあるので、ホントに良かった。。。
今回のアルバム「blossom」でもう1個良かったこと。
それはプロデューサーに北川勝利が復活したこと!!!これしかない!!!
前作「ココベース」では佐橋佳幸がプロデューサーとなり、楽曲提供陣も一新。
一方、「ココベース」を引っ提げてのツアー以降に散発的に行われていた中国でのライブでは北川さんがサポートとしてライブに参加していて、
2020年のかなめぐり2も北川さん、末永さんのいつものメンツで
「ココベース」の次は北川さん戻ってくるかなァ~なんて思ってた。
…まぁそっからが長かったんだけど(笑)
楽曲提供陣も
北川勝利、沖井礼二、矢野博康、ミト、宮川弾、岩里祐穂…と安心安定のメンツ。
演奏陣もいつものディスティネーションズ。
こりゃ期待しない方が無理。
と
こんな具合に本当に色んな意味で待望だった花澤香菜の「blossom」だったわけですが。
率直に言うと作風が結構変わってました(笑)
シティポップ的ないつものもありつつ、フューチャーベースっぽいのだったり、
なんかサウンドが全体的にふわふわ軽かったり。
おぉ!????!?ってなった。
花澤香菜の音楽性は基本的にはシティポップ~渋谷系の文脈で語られるもので、
なおかつ生演奏でカッチリ決めたサウンドが特徴的だったと思うんだけど(その極致が「Blue Avenue」)、
今回「blossom」ではその今までのサウンドメイキングとは対照的に打ち込みサウンドをメインに据えてのミックスだったり、その中でのシンセのアレンジだったり、その中での生演奏があったり‥‥という感じでだいぶ耳障りが異なってる。
昨今、世界的に80'sリバイバルの流れがあって、
リード曲の「Don't Know Why」の元ネタがa-haの「Take On Me」だとインタビューで明かされていたけど、
80'sのキラキラしたサウンドとキャッチーなメロっていうのが今回のアルバムの隠れテーマだったりするのかな?と個人的には思った。
まぁテーマがガッチリあった「Blue Avenue」「Opporttunity」に比べるとそこまで統一性があるわけじゃないし、今までの花澤さんみたいな曲もあるし、あくまで”隠れテーマ”ってところがみそかな。
今までやってこなかったサウンドやアプローチなだけあって、ちょっと戸惑いもあったけど、花澤さんのふわっとして透明感のある声質って80's的なサウンドとの親和性が意外と高くて、アルバム6枚目にして花澤香菜の新しい魅せ方を提示してくれるのはマジでビックリしかない。
「SHINOBI-NAI」だけ「ココベース」の世界線からやってきてて浮きまくってるのはなんかもうご愛敬って感じなんですけど、
うん、今回も凄く良いアルバムだったと思います。3年待っただけありました。
過去一ポップ&キャッチーだと思うんだけど、それを同じくらいサウンドが冒険してて
挑戦的だなぁ~~~なんて思うし、
CDにのみボーナストラックを入れて、しかもそれがアルバムをきちんと締めるための1曲だったりする辺りもサブスク時代に喧嘩売ってて面白い。
久々提供だったべボべ小出祐介による「息吹イン ザ ウィンド」がアルバムで管楽器が1番80'sしてて、なおかつ割とマジなラップパート用意してるのが個人的にはツボでした。
花澤さんにラップやらせるなんてわかってるなぁ~~~(本人が希望したみたいだけど)