声優・駒形友梨の1stアルバム。今までシングル1枚とミニアルバム4枚をリリースしていたが、フルアルバムは今作が初。
シングル、ミニアルバムからそれぞれリード曲が選曲されていることから分かるように、今までの駒形友梨の集大成といった趣きの内容。
生演奏を主体としたグルーヴィーなシティポップ、R&Bから爽やかに駆け抜けていくポップロックまで充実の内容で今までのソロ活動が好きだった人なら間違いない1枚。
個人的にはイメージを裏切るエモーショナルなバラッド「孤悲」が予想外でグッと来た。彼女の歌唱力っていう部分の強さが1番出てる曲だと思う。
25年間続いたエヴァンゲリオンシリーズの最後を飾る「シン・エヴァンゲリオン劇場版」のサウンドトラック。
担当したのはシリーズ当初から音楽を担当してきた鷺巣詩郎。
サントラの中でも旧劇エヴァのサントラは愛聴盤だったんだけど、新劇の方はリメイク曲も多くあんまり聞いて無くて、基本スルーだったんだけど
劇場で生で劇伴を聞いてから「なんだこの音は…」と今まで新劇の劇伴を軽視してたのを後悔した記憶がある。
今までエヴァで使われた象徴的なあのフレーズを大胆にぶち込んだアレンジだったり、
衝撃的なインダストリアルなサウンドメイクで戦闘シーンを彩ったあの曲だったり、
旧劇未使用曲をリメイクするという胸熱展開があったりとトピックはいっぱい。
この曲を聞くだけでTVシリーズも新劇も…エヴァンゲリオンの様々な場面が脳裏に浮かんでくる…そんな作品。
2021年に公開されたアニメ映画「ARIA The CREPUSCOLO」「ARIA Tge BENEDIZIONE」のサウンドトラック。
担当したのはシリーズ開始から「ARIA」を手掛けてきたChoro Clubと妹尾武。
ブラジルの伝統音楽ショーロを土台にしたヒーリングミュージックを「ARIA」に提供し続けてきてくれたが、今作も穏やかで優しい癒しの音で「ARIA」の世界を彩ってくれている。
シンエヴァもそうだったけど、以前までのシリーズの曲がちょっとだけ
顔を出してくれるのってなんだか胸がグッときちゃうんだよね…。変わるのも素敵だけど変わらないことの素敵さも今回のサントラを聞いて感じた。
声優・中島愛 5thアルバム。10周年を迎えてのカバーアルバムとベストアルバムを経てのフルアルバムとなった。
しっとりとした大人っぽい歌唱とコーラスワーク、そして無邪気で子供っぽい&キュートさが同居するような二つの側面をもった作品。
特に「メロンソーダ・フロート」の煌びやかなまでに眩い雰囲気と相反する傷心→前向きさの歌詞が良い。それを可愛らしいに昇華できるサウンドメイクと歌唱も見事。
声優・豊崎愛生、5年ぶり4枚目のアルバム。
音楽活動自体が18年のカバーアルバム以来なので久々感。
今までアルバム名に含まれていた「love」が初めて外れた作品になったが、落ち着いたフォーク&ポップを基調とした実に豊崎愛生らしいアルバム。
前作から感じていた落ち着いたヴォーカルの雰囲気が今作でより洗練された気がする。
一方、開放的なEDMチックなダンサブルナンバーもあったりして、ただただおとなしくなっただけではなくてポップなイメージも強く残してアルバムを聞き終えられる。
そのせいか聞いた後に残る感覚が”楽しかった~”になるのは凄く良いなぁと思った。こういうご時世だからこそより強く感じたのかもしれない。
2012年に結成された音楽グループ。
エレクトロニクス、ポストクラシカルを展望する音楽性で数多くのアニメ作品への楽曲提供経験もある。
以前にアニメ「ゴブリンスレイヤー」を見てて彼らの曲が起用されてたんだけど、その時は気にも留めずスルーしており、Spotifyのおススメで思いがけない再会を果たしたのがこのアルバムだった。
このアルバム自体、韓国初の人気ゲーム「Library Of Ruina」に起用された曲とインスパイア曲で構成された作品だそう。
個人的にはそういった背景は知らずに聞いたんだけど、クラシカルな要素やジャージーな演奏に加えて、SFファンタジーRPGで流れていそうな雰囲気が凄く気に入った。アルバム全体を支配するこのどうしようもない異国感が中二病心を絶妙にくすぐって、気持ちを童心に帰らせてくれる。
元Aqua Timezの太志によるソロプロジェクト・Little Paradeによる2nd miniアルバム。
前作も良かったけど、より太志の内面に迫ったパーソナルなアルバムとなると上げるのはこっちかなと。
2作目を聞いて確信したけど、Aqua Timez解散したけど、この人の書く曲はずっと好きなんだろうなぁっていう事。
ソロになってから「おっ!?」っていう音楽の方向性も見せてくれてはいるけど、そもそもAqua Timezもラストアルバムで急にダンサブルな曲を出してくる所もあったし、
そういった所も含めて、Aqua Timezの"続き"を聞いてる感覚。悪い意味じゃなくてね。
ざっくり音楽性を説明すると原点回帰的な作風&ポップパンク。
アルバム用に書き下ろされた曲が揃いも揃ってポップパンク風味でアゲアゲなモノばかりで結果的にライブ映えするハイテンションな側面が強調されたアルバムになったと思う。
その一方、今までにないクラシカルなアレンジを導入した失恋ソング「モノラル」が強烈なインパクトを放っている。こういう生々しさが出てる曲って今まで無かった分、5周年というキャリアを経て年相応の曲を歌って様になるようになってきたのかなぁ~なんて思ったり。このアルバムでの個人的なベストはこの「モノラル」。
スキマスイッチ 9枚目のオリジナルアルバム。8枚目のオリジナルアルバムである「Hot Milk」とは同時発売。
ポップサイドを表した「Hot Milk」に対して「Bitter Coffee」はスキマスイッチのシングルでは見せないアザーサイドに焦点を置いたアルバム。ファンク、シティポップ、R&B、JAZZなんかの素養を感じるが、根幹には圧倒的なポップセンスが感じられて、マニアックになり過ぎない塩梅が心地よい。
個人的なベストはホーンセクションが心地よく響くグルーヴィーなポップス「フォークで恋して」かな。