今回は2019年年間ベストアルバム、邦楽編です。
夏川椎菜 / ログライン
もうこのアルバムについては
この記事で語ってるので、 ここであえてまた書くようなことは無いのかなと思うんですけど、改めて聞いてみても良いアルバムだなと感じます。
当初からこのアルバムを予想されて作られた曲だけでは無いのでコンセプトが強いっていうわけではないんですけど、
「ログライン」と「ファーストプロット」、そしてこのアルバムを引っ提げてのツアーで
”自分が歌を歌うことに自信を持てなかった女の子が他の誰かのために歌いたいと思うまでの物語”がこのアルバムのテーマなんだなと感じました。
NICO Touches the Walls / QUIZMASTER
QUIZMASTER(初回生産限定盤)(Blu-ray Disc付)(特典なし)
- アーティスト:NICO Touches the Walls
- 出版社/メーカー: KMU
- 発売日: 2019/06/05
- メディア: CD
まさかの活動終了でラストアルバムになってしまった今作。
活動終了は寝耳に水だったし、ライブも見たいみたいと思い続けて結局1回も見ることが出来なかった。 去年のAqua Timezもそうだけどなんで好きなアーティストがどんどん終わって行ってしまうんだろう…。
正直な話、QUIZMASTERは現時点での最高傑作ではあったと思う。なんでもできてしまう器用貧乏なところをここにきて完全に長所にしてしまった。まさに圧巻の1枚だ。
そしてその先も想像させてくれた。まさかその先が無かったなんて夢にも思わなかった。
BBHF / Family
元Galileo GalileiのメンバーによるBBHF。というかメンバーが一緒なのでほぼガリレオ。
前作EPの「Mirror Mirror」が打ち込みとエレクトロが主体だったのに対して、こっちは肉体的、バンドサウンドが主体の音作りになっている。
相変わらず海外でも通用しような音作りで、音が過剰じゃなくて凄く心地いい。そしてそれを突き詰めるのではなくあくまで日本の音楽であることに拘っている。このバランス感覚はやっぱり日本の他のどのバンドも持ってないと思うんだよなぁ。
あと、個人的に思ったのがこのEP、すごく明るくて、なおかつメロディが良い。それこそガリレオ時代並みに。暗い雰囲気があった後期ガリレオからこんなに幸福な雰囲気を感じるのも尾崎兄が結婚して家庭を持ったからなのかなぁとか思ったり。
中島愛 / ラブリー・タイム・トラベル
この方が声優なのかアニソン歌手なのかもここ最近知ったくらい無知なんです(ごめんなさい…)。
このアルバムを手に取ったのもレンタルの数合わせだったんだけど、これが凄く良かった。
彼女が好きな80年代のアイドルソングのカバーアルバムなんだけど、この世代のアイドルの楽曲がこんなに良質なものだったのか…と正直ビックリした。
なおかつそれをきちんと現代的なサウンドにアップデートしており、古臭さを全く感じない(元の曲の普遍さというのもあると思うが)。二重の意味でビックリ。しかもこれらセルフプロデュースとのこと。ほえぇ~。やっぱり自分の"好き"にリスペクトをもって自分らしくアウトプットできる人は魅力的に感じます。
中島 愛カバーミニアルバム「ラブリー・タイム・トラベル」クロスフェード動画
坂本真綾 / 今日だけの音楽
既発シングルを全部未収録にして、全て新曲で構成した挑戦的なコンセプトアルバム。
川谷絵音が提供してて「めっちゃ川谷絵音やん」ってなったし、他にも坂本真綾像からずれてるのかなって思う曲結構あったりした。そういった意味では"らしさ"を求める人には微妙な評価になっちゃうのかなと思う。
「今日だけの音楽」というお題に対しての様々なアーティストからの答えを坂本真綾というフィルターを通してアウトプットするという作品みたいなので、どうしても他のアルバムとは立ち位置が違ってくるようなと思う。個人的には結構このテーマが面白く感じたし、コンセプトも完全に飲み込めたわけではないのでもっと聞きこんでいきたい1枚。
坂本真綾 - 『今日だけの音楽』ショートムービー(ダイジェスト)
やなぎなぎ / memorandum
やなぎなぎのC/Wアルバム。シングルではポップで明るいイメージばかり先行してるが、自作曲が多いC/Wはエレクトロニクス主体のサウンドでなおかつ曲もダークで内省的なものが多い。
そういった意味ではやなぎなぎの裏の面を見れるというアルバム。シングルは集めるのがメンドクサイ(おい)のでこうやってまとめてくれてありがてぇ…。
実はやなぎなぎはこういったちょっと暗めの曲のほうが好きだったりするので、このアルバムは大好物。
あと結婚おめでとうございます。
【色づく世界の明日から】挿入歌「color capsule」やなぎなぎ
ドレスコーズ / ジャズ
もはやドレスコーズ、何が何やらもう分からねぇ…というのが正直な感想。
ドレスコーズがソロユニットになって以降はそのフットワークの軽さで作品毎に突き詰めるテーマ、サウンドを替えまくって、今回は"人類最後の音楽"がテーマ。サウンド的にはジプシーミュージックを取り入れ、どことなく異国感が漂う内容になっている。
ネット上にいくつもインタビュー記事が公開されてるけど、どれを読んでも
上辺は理解できても深くは理解しきれない。なんかもうそういう難解な域にドレスコーズ(というか志摩遼平)は達してるんだろうな。
1stのロックンロールの魔法が掛かったようなカッコよさが懐かしくもあるけど、今のアークティックの塊みたいなドレスコーズも良い(まぁ理解はできてるかといえば微妙だが笑)。
ドレスコーズ - エリ・エリ・レマ・サバクタニ @ 森、道、市場 2019
BABY METAL / METAL GALAXY
もはや世界のメタルフェスでも中堅どころに普通にラインナップされるようなって規模がデカくなりすぎてるBABY METAL。
久々の3作目は予想外にJ-POP要素テンコ盛り。1stほどでは無いけどアイドルポップ的なカワイイメロディが結構登場する。あとサウンドに異国感を取り入れたものも数曲あって、割と正統派な2ndから大冒険したなぁと。
BABYMETAL - Shanti Shanti Shanti (OFFICIAL)
大原ゆい子 / 星に名前をつけるとき
リトアカで彼女を知って、高木さんで再会して「これは良い曲書く子だ」と目をつけておりました。
そして初のアルバム。期待通りのポップス集に仕上がっていました。何が好きって曲のアレンジも良いんだけど、やっぱりメロディかな。メロディーの展開の仕方が好みど真ん中なんだよなぁ。「透明の翼」のBメロの流れとかめっちゃ良い。これに関しては良い悪い関係なしにもはや好み。彼女の書くメロディが僕、好きです。
一押しはAORテイストの「星が眠るまで踊ろうよ」。めっちゃメロウで良い。最高。
AKB1期生だったという星野みちる。といっても僕が知ったのがソロアーティスト星野みちるでAKB在籍時は知りませんでした。
凄く芯のあって綺麗な歌声でオールディーな空気感がマッチしている。浮遊感のあってちょっと不思議な音像の中にするりと飲み込まれるような感覚が聞いているとあって、
それが凄く心地いい。こういうアルバムは体感的に良いと思えるアルバムにはなかなか出会えない。
彼女はソロアーティストとしての名前だけ以前から知っていて、今回初めて聞いたんだけど、良いアーティストに出会えたと思う。
星野みちる - 月がきれいですね (Official Trailer)