もう12月。
毎年恒例でいろんなメディアで「2019年ベストアルバム」が発表され始めてます。
そんなわけで自分も年間ベストアルバムを選んだんで紹介しよっとというブログです。
では
雑なまとめどぞ。
Bring Me The Horizon / amo
BMTHは「Drown」くらいしか知らなくて、ちゃんと作品を聞いたのはこの「amo」が初めて。
個人的に初期はデスコア、メタルコア、前作でオルタナティブロックに移行したと聞いていたんだけど、それでも「激しめのロック」みたいな雑なイメージを持っていた。
そんな認識でも今作のポップさにはビックリ。
リードシングルになった「medicine」は日本でCMソングに起用されるくらいのキャッチーさを持っている。
これをセルアウトやメインストリームへの迎合と捉える人もいるかもしれないけど、
「このアルバム、純粋にオルタナティブロックとして完成度がめっちゃ高くない?」って思った。
というのもロックバンドがなまじ他のジャンルに手を出すと、あれれ…?ってなりがちなんだけど、「amo」は1曲たりともそんなことを感じる瞬間が無い。
エレクトロニクス要素が大胆に導入されていたり、歌と同じくらいインストの曲もあったりするんだけど、それをBMTHというフィルターを通して(なおかつヘヴィなギターリフを主体とした従来に近いサウンドも違和感なく取り入れ)、上手に昇華している。
この「amo」のあとに過去作をひとしきり聞いたけど、かなり早い段階でジャンル横断的なサウンドが展開されていたので、それが最も大胆な形で結実したのが今作なのかなぁとも。
Bring Me The Horizon - Medicine (Official Video)
Coldplay / Everyday Life
煌びやかなポップスが詰まった「A Head Full of Drames」から4年ぶり。その間にはThe Chainsmokersとの「Something Just Like This」という大ヒット曲が生まれていたのであんまり不在感は無かった気がする。
なんとなくその流れが今作もポップ路線なんだろうな~と勝手に思ってたんだけど、蓋を開けてビックリ。
オールディーな匂いが立ち込めるコンセプトの強いアルバムを出してきた。従来のような煌びやかなポップソングは1曲も無く、初期の静謐な世界観とも違う。
誰にでも訪れる日常がテーマらしいんだけど、バックグランドに戦争、紛争、銃規制、難民など…があるという。
なんかスケールの規模が違い過ぎて矛盾してるように感じるけど、そう感じるのは日本という平和な国に住んでいるからなんだろうなぁと。
サウンド的には音数が少なく、アレンジもシンプル。なんとなくだけどテーマありきでそのサウンドトラックみたいなアルバムなんじゃないかなぁと個人的には思ってる。
Coldplay - Orphans (Official Video)
Billie Eilish / When We All Fall Asleep, Where Do We Go?
ホエン・ウィー・オール・フォール・アスリープ、ホエア・ドゥー・ウィー・ゴー?
- アーティスト:ビリー・アイリッシュ
- 出版社/メーカー: Universal Music =music=
- 発売日: 2019/03/29
- メディア: CD
今年の音楽の顔というべき存在。
その鮮烈なデビューは世界中で大きな存在感を示し、洋楽不況の日本でもメディアで取り上げられていた。
去年サマソニでチラ見してそのまま昼飯食べに行ったのが悔やまれるぜ…。
低音のブイブイ効いたサウンドと妖しげで危険な雰囲気、そして圧倒的なスター性。どれをとっても売れるべくして売れた感じがある。けど、やっぱりこんだけ魅力的な要素が満載でも一番パンチが強いのはどの曲もキチンとメインストリームで戦っていける"歌モノ"に仕上がっていることじゃないかなと思う。
Billie Eilish - all the good girls go to hell
Keane / Cause And Effect
7年ぶりの復活。
心臓が止まるほど美しいと言われたKeaneの素晴らしいカムバック作。
きちんと今までの道のり、ソロ活動を踏まえたうえのポップなアレンジとKeaneらしさ素敵なメロディが溢れている宝箱のようなアルバム。ホントに復活を待っていて良かった…。
極上のメロディを書かせたら正直なところKeaneはOasisに匹敵すると思ってるんだけど、間違ってないと思ってる。
Peter Doherty & The Puta Madres / Peter Doherty & The Puta Madres
ピートの新バンド。カールも新バンド?組んだっぽくてThe Libertinesの新作どうなってんの?と思わなくもない。
正直なところ、そこまでThe Libertinesは大好きって感じではない「普通に好き」なバンド枠である。
なのでこのピートの新バンドのアルバムも友達に勧められてなんとなく聞いてみた程度だったんだけど、
「あぁピートって凄いソングライターだったんだ」と認識するに至りました。The Libertines的な危なっかしい感じも結構あるんだけど、それ以上にメロディのセンスがヤバい。正直「リバティーンズ再臨」より良いと思う。
Peter Doherty & The Puta Madres - Paradise Is Under Your Nose
Psychedelic Porn Crumpets / And Now For The Whatchamacallit
完全にサマソニで見た影響。
メンバー全員ロン毛で繰り広げる圧倒的な轟音とサイケデリックな世界観がもう最高で…。人めっちゃ少なかったけど、こんな最高のバンドを呼んでくれてサマソニありがとう…。これを最前列で見れたことを多分一生自慢できると思う。
で、サマソニ後にちゃんと腰を据えて聞いた今作。生で見たときの熱量には及ばないけど素晴らしい。ハードロック、サイケ、プログレ、なんだか色々ごちゃ混ぜ感があるけど、この圧倒的なトリップ感。最高。
Psychedelic Porn Crumpets - Keen For Kick Ons? (Official Video)
The Raconteurs / Help Us Stranger
Jack Whiteはソロしかちゃんと聞いてないっていう随分と偏ったリスナーでThe Raconteursもこれが初聞き。
特に語ることも無いんだけど、自分の好きなJack White節がちゃんと出てる(本人の3rdよりも出てる)のでそれだけでこれは好きな1枚になってる。
でもやっぱりソロやWhite Stripesとどこか違った感じがするのはJack Whiteワンマンじゃなくてちゃんと1/4になってるからなのかなぁと思ったりした。もしかしたらWhite Stripesも好きかも。
The Raconteurs - "Help Me Stranger" (Official Music Video)
Post Malone / Hollywood's Bleeding
ラッパーは個人的にはそこまで聞かない(チャートで気になった曲があれば聞く程度)なんだけど、Post Maloneはラップというジャンル以外にも強い求心力を持ってる。
まず曲がラップ?ってなるくらいポップ。
まず騙されたと思って聞いてほしい。「Staring At the Sun」なんかアレンジ変えたら80年代のヒット曲って言っても通用しそう。
そしてロック方面ではレッチリと共演したり、オジーオズボーンに曲に参加してもらったりしてる。そして本人はもともとバンド出身。
Lil PeepやXXXTentacionなどエモトラップというジャンルのラッパーがいるが、彼らにもバックホーンに明らかにロックがある。
ロックが受けなくなったわけじゃなくて、ロックが形を変えているだけなんだろうな。そしてそんなシーンにおいて新たなロックスターになる可能性が高いのはPost Maloneなんじゃないだろうか。たぶんラップ嫌いでもロック好きならこのアルバムは響くはず。
Liam Gallagher / Why Me? Why Not.
リアム2作目。制作陣はほぼ前作から続投。チームで曲を作ってることをノエルにディスられてるけど、そんなことは気にせずリアムはリアムらしいロックンロールを貫く、そんなアルバム。前作よりも作風に幅もグッと広がり、Oasis期のようなポップな「Now That I've Found You」や叩きつけるようなピアノサウンドがカッコいい「Halo」などなどキラーチューン満載。
唯一残念なとこと言えばリアム単独での曲が無かったこと。リアム良い曲書くんだから
そこは謙遜しなくても‥‥。
Liam Gallagher - One Of Us (Official Video)
Alcest / Spiritual Instinct
スピリチュアル・インスティンクト[CD(日本盤限定ボーナストラック収録/日本語解説書封入/歌詞対訳付)]
- アーティスト:アルセスト
- 出版社/メーカー: ワードレコーズ
- 発売日: 2019/10/25
- メディア: CD
フォロワーから勧められて聞いた1枚。普通にAlcestは好き。あの1stはホントに素晴らしかった。ただジャンル的にブラックメタルは普段から聞かないのでなんとなくそこから食指が伸びなかった。今回良い機会だったので聞いてみた。
正直1stはブラックメタル?って感じだったんだけど、今作はきっちり激しく分厚いサウンドメイクでカッコいい。1stで好きだったあの幻想的で神秘的な空気感も随所に感じられて、Alcest良いじゃんと再認識した1枚になった。
ALCEST - Protection (OFFICIAL VIDEO)