好きなアーティストのアルバムにランク付けするのって難しい。
これが好き!っていう1枚はあってもすべての作品に順位をつけるってなるとさらにムズイ。
最初聞いた時は良さが分からなかったのに、改めて聞き返したら「結構イイじゃん!」っていうのもあるし、逆も然り。
そもそも好きなアーティストで「好き」というフォーマットに入ってるだけあって、
好みの差なんてホント紙一重だと思うしね。
そんなこんなで今回はOasisのアルバムのランク付けなんかをやってみたいと思います。
あんまりブログでは言った事なかったかもしれないすけど
洋楽で1番最初に好きになったのがOasisでなおかつ1番好きなアーティストでもあります。相変わらずノエル&リアムは仲直りする気配はありませんが…。
対象作品はこちら
Oasisのオリジナルアルバム7枚&編集盤「The Masterplan」。
Beady Eyeのオリジナルアルバム2枚。
Noel Gallagher's High Flying Birdsのオリジナルアルバム3枚。
Liam Gallagherのオリジナルアルバム2枚。
ライブ盤、ベスト盤、EPはとりあえず除外してます。
ではどうぞ。
第15位 「Beady Eye / BE」
ごめんなさい…。ワーストはBeady EyeのBEです。
実はこれ、自分がOasis好きになってから初めて手に取ったOasis関連の新作なんですよね。そういった意味では思い出深い1枚ではあります。
Beady Eyeの1stが思ったほど売れず、次なる一手としてリリースしたBEは「みんなが歌える曲」をほぼ封印して、サウンドプロダクションに凝って脱Oasisを目指したアルバム。
「Flick Of Finger」とかめっちゃカッコいいアレンジしてるんですけど、アルバムとしてみると圧倒的にアンセムが足りないんすよね…。サウンドで冒険してる分、メロディが冴え切らない曲が多くてシンガロングできそうなシングル的なのが「Iz Rite」のみ。こりゃ物足りない。
結局これもOasisを求める人たちには受けずに、セールスも前作以下に。まぁ正直予想通りって感じ。
個人的には嫌いではないですが、いかんせんメロディがぱっとしない曲が多いんすよね。前作と足して2で割ったらちょうどいいんじゃね?って思ってます。
第14位 「Beady Eye / Different Gear, Still Speeding」
すんませんBeady Eye 2連続です。
Oasis後期のメンバーからノエルが抜けてそのままできたのがBeady Eye。
ですけど、音楽性的には結構オールド志向というかあんまりOasisっぽくない。ノエルという圧倒的なソングライターがいなくなった分、ルーツ志向が表出してきた感じかな。
The Rolling Stones、The Who、The La'sなんかの影響プンプン。そういった意味では面白いアルバムだと思う。小粋なピアノロック「Bring The Light」とか圧倒的なアンセムチューン「The Beat Goes On」とか粒ぞろいに良い曲が揃ってる。
そう、曲単位だと結構好きなのが揃ってるんですよねこのアルバム。
でも…全部が全部シングル的過ぎるという。誤解を恐れずに言うとこれはシングル集です。アルバムとしては散漫すぎて…なんとも言い難い。
Oasisの「(What's The Story?)Morning Glory」もシングル集的な側面はあったけど、今作はちょっとやりすぎ。
第13位 「Oasis / Heathen Chemistry」
お次、Oasisの5thアルバムです。
アンディとゲムが本格参戦して新生Oasis1発目。そんなわけで気合も十分でシングルは名曲だらけ。
後期Oasisの代表曲「Stop Crying Your Heart Out」「Little By Little」が入ってる。この2曲は個人的にも大好きな曲で特に「Little By Little」はノエルのライブを初めて見たとき良すぎて感極まった思い出もあるくらい好き。
そんな2曲が入ってるだけでもう最強じゃんって言いたくなる気持ちもあるんですけど。
でも今作、ノエル以外も曲書いてるんですよねぇ…。ノエルが全曲書く体制が本格的に崩れたのも今作から。自分は生粋のノエル信者なので他メンバーの曲はそんなに好きになれないんすよね。
今回はリアムが微妙。「Songbird」は良いんだけどアルバムを締める2曲。これがなぁ…「Better Man」じゃどうにも締まらないよぉ。どうせならC/Wに入ってたThe Whoのカバーの「My Generation」を最後に入れちゃった方がライブのラスト!って感じで締まる気がする。
第12位 「Oasis / Standing On The Shoulder Of Giants」
次はOasisの4th。
OasisのライブSEには欠かせない「Fuckin' In The Bushes」が収録されているんですけど、基本的には語られることがあんまりないアルバム。
3rdはノエルが嫌い、リアムとボーンヘッドが最高傑作だと言ってるけど、4thに言及してるのはあんまり見ない。そんな可哀想な4thです。
過去3作とは明確に違うのがサイケデリックを志向してる点。サウンドにもスケール感が出て、世界観がなんかディープ。ちょうどリアムの声がしゃがれ始めた時期でもあって、これがこの作品の方向性と奇跡的にマッチしている。
大好きなアルバムではないけど、今作にしかない色は確実にあって、それが魅力的でふとたまに聞きたくなる。ごーれりらー♪ごーれりりー♪
第11位 「Oasis / Dig Out Your Soul」
Oasis7枚目にして最終作。
ジャケ写が「サイケだなぁ~」って感じるけどその通り、4th「Standing On The Shoulder Of Giants」 と同様サイケ路線。
といってもリードシングル「The Shock Of The Lightning」がストレートなギターロックだったりするし、「Waiting For The Rapture」なんかも分厚いロックサウンドがズンズン来るタイプの曲だし、過去作に比べてもバンドサウンドが逞しくなってる印象。
5th「Heathen Chemistry」ではノエル以外のメンバー作の曲はイマイチなんてことも書いたけど、この頃はもはや違和感なくハマっていて
特にリアムはキャリア屈指の名曲「I'm Outta Time」を書き上げる成長っぷり。
でもなぁ、なんでこの良さがBeady Eyeじゃでなかったんだろうなぁ。
第10位 「Oasis / The Masterplan」
波乱!!!!
オリジナルアルバムを差し置いて1番好き!っていう人も結構いるというB面編集盤「
The Masterplan」、自分はこの位置に置きます。
いや嫌いじゃないですよ、むしろ曲は大好きっすよ。そりゃ全盛期のC/W集だもん。メロディもキレキレだしリアムの歌いっぷりも最高。
でも、個人的なことを言うとこの「The Masterplan」をアルバムとしては聞いたことがほとんどないんすよね。
C/Wを並び替えただけでアルバムとしてはまとまりがなかったし、
なんならこれを聞きこむ前にこの2作に収録された曲がほぼ網羅された「Definitely Maybe」「(What's The Story?) Morning Glory」のデラックスエディションが出ちゃってたし。そっちでならよく聞いてました。
まぁ単純に出会うタイミングが悪かったんですよこいつとは。
第9位 「Liam Gallagher / Why Me? Why Not.」
リアムソロ2作目。前作同様UK1位で完全復活っすね。
路線はソロ1作目とほぼ変わらず。リアムが求められるOasis的なメロディをガッツリ歌う曲がずらっと並んでおります。
「Alright Now」「Now That I've Found You」の良い意味で力の抜けたポップロックは前作には無かったタイプでOasis全盛期のC/Wを思わせる佳作っぷりでイイね!ってなりました。
正直な所、既にソロ1作目で"らしさ"を完全に取り戻したリアムなので、今作はそこまで大きな変化もないため特筆することが特に無いんだけど…すごく安心&安定の1作って感じです。
第8位 「Noel Gallagher's High Flying Birds / Chasing Yesterday」
ノエルソロ2作目。
個人的な話をすると今作、自分の誕生日が発売日でして。
それで誕生日にCD屋に駆け込んで買って正座してワクワクしながら聞いたという思い出があるアルバムです。
ノエルソロ2作目って前作から5年くらいスパンがあって。自分はその5年の間にファンになったわけで丸々5年待ってたわけじゃないんですけど、誕生日発売ということもあいあってか体感としては凄く発売日まで長かった気がしましたね笑
内容の方はギターロック&ダンサブル。ノエルソロの基本路線ですね。
こう改めて聞いてみると「The Dying Of The Light」とか凄く泣けるメロディだし、「Lock All The Doors」はOasis時のようなロックンロールチューンだし、ノエルの良いとこどりみたいな内容だなぁと。
特に締めの「Ballad Of The Mighy I」はダンサブルなビートと美メロの融合が神がかってて、個人的にはノエルソロ史上1番好きな曲です。
第7位 「Noel Gallagher's High Flying Birds / Who Built The Moon?」
ノエルソロ3作目。コンセプトアルバム然としたサイケアルバム。
前述のOasis の「Standing On The Shoulder Of Giants」「Dig Out Your Soul」もサイケだったけど、こっちはダンサブルなビートも目立ち、煌びやかな陽の雰囲気をまとったアルバム。
一方でアンセム的な曲は作ってなくて、よりアルバムとして聞かせる方向性にシフトしている。んだけど、メロディ自体は相変わらずキレッキレで衰え知らずなのがさすが。
良い意味で脱Oasisに成功した現時点でのノエル最高傑作だと思う。
第6位 「Liam Gallagher / As You Were」
Beady Eye解散後、泥沼離婚裁判にツイ廃芸人化と見るに堪えない感じになっていたリアムがこのソロデビュー作をもって堂々の復帰。
UK1位で大ヒットして見事大復活を遂げます。
Beady Eyeでは自身で曲を書いてたけど、今作からはソングライターグループと共作。そのおかげで楽曲のメロディの強度がグンと増して、曲のサビにずいぶんと力強いメロディがある曲がズラリと揃った。音もBeady Eye時代のようにルーツ志向だったり、凝ったことをしたりせずシンプルなロックンロール。
良いメロディをシンプルなロックスタイルで堂々と歌い上げるというリアムのスタイルをいかんなく発揮できるアルバムで、本当に誰もがこんなリアムのカムバックを待っていた!という感じだったと思う。自分もそうだったし。
第5位 「Oasis / Definitely Maybe」
伝説はここから。Oasisのデビューアルバム。
デビュー1曲目でロックンロールスターを自称するってなんてふてぶてしい奴らなんだ!って思うんだけど、ホントになっちゃうんだから恐ろしい。
この時点でOasis像は結構完成されてて、良いメロディでシンガロングを生み出すような圧倒的な求心力を持つ「Live Forever」「Supersonic」などのスタイルはこの時点で確立されている感じはある。
ただThe Stone Rosesとかのマッドチェスター系の影響を直に感じるという部分では他とは違うかも。ダンサブルなビートの「Columbia」とかあのあたり。
第4位 「Oasis / Be Here Now」
ノエルが失敗作と言い、リアムが最高傑作と言う、そんな3rdアルバム。
基本的には失敗作扱いされてるけど、めっちゃ売れたし、ファンの中では意外と好きっていう人が多い気がする。例に漏れず、自分もOasisの中でも好きな方だ。
批判点として挙げられる過剰プロデュース。これは確かに…と思うこともある。アルバムも曲も長い。あと音がめっちゃ多い。ウォールオブサウンドの極みって感じだ。
でもそれも含めてバンドとしての勢いを感じるし、何より純粋に曲が良い。ホントにメロディが最高だ。。。この3rdまでは文句なしにノエルの書くメロディが最高だったよ。
そしてそんな美メロを有する「Stand By Me」「All Around The World」「I Hope, I Think, I Know」が入ったアルバムが失敗作なわけが無い。
第3位 「Oasis / Don't Believe The Truth」
Oasisの6作目をこの位置に置きます。
この作品が個人的に後期Oasisで一番完成度が高いと思います。
このアルバムもノエル以外のメンバーが全面的に曲に携わってるんですけど、キチンとOasisの曲としてノエルのものと遜色無く仕上がっているんですよね。
ノエルが書いたシングル曲を前半に集めて他のメンバーの曲を後ろに置くとかそういうのも無いし、そういった意味でもアルバムの一つの色として溶け込めてる。それがポイント高いっす。あと音。結構音数が少なくて抜けが良い。キャリアを通してOasisの曲って結構音が重ねたり、詰めたりしてうるさかったりするんですけど、そういうのが今作は感じない。それこそ初期Beatlesみたい空気感が漂ってるのも魅力だと思います。
そして「Let There Be Love」。数少ないギャラガー兄弟デュエット曲で今の現状を考えると泣けます。メロディも全盛期並みに良くてさらに泣ける。
第2位 「Noel Gallagher's High Flying Birds / Noel Gallagher's High Flying Birds」
ノエルソロ1作目。
今作はノエルが久々にアルバム1枚曲を書いているという点がポイント。「Heathen Chemistry」以降はOasisの他メンバーも曲書いてましたからね。
そしてもともとはOasis用の楽曲がそのままソロとして収録されているのも多い。
ソロとして書き下ろしたのはどんだけあるんだろう・・・?。
そんなこんなでソロ1作目だけどOasisっぽい曲が多くて、いわば1人Oasis状態。
ソロということもあるのでサウンドはバンド感はそこまで無くて、シンガソングライターの世界観って感じなんだけど、そこにOasisとは違う"枯れ"の要素も感じられて良いんですわ。
そして何より極上のメロディがアルバム1枚分、ノエルヴォーカルで聞けるっていうだけで最高なんですよ…。これ聞くと今のノエルの方向性も大好きだけど、これみたいにメロディをガッツリ歌い上げるタイプの曲をまた作ってくれないかなァと叶わぬ願いを抱いたりしちゃいます。
第1位 「Oasis / (What's The Story?)Morning Glory」
なんというか・・・これはもう不動の1位です。Oasis2枚目のアルバム「(What's The Story?)Morning Glory」が個人的1位です。
アルバムというかもはやシングル集的な側面が強いんだけど、
そんな文句を言った所で圧倒的なメロディの良さで捻じ伏せられてしまうような圧倒的なエネルギーを感じる。
神がかったノエルのソングライティングとリアムのどこまでも突き抜けていくようなヴォーカル。これが他を寄せ付けない圧倒的な全盛期パワーなのか…と驚愕します。
シングル集的側面って言ったけど、確かにその通りでシングル級の素晴らしい曲ばっかり。普通ならここまで強い曲を揃えられると胃もたれしそうだけど、「Wonderwall」「Don't Look Back In Anger」「Champagne Supernova」という大名曲が突き抜けすぎてて、結果アルバムとして良いバランスになってる不思議ね。
はい!
こんな感じに仕上がりました。
どうでしたかね。こう見てみると割とソロびいき(最近の活動)な所はあるかもしれないっすね。
でもやっぱり上位はほぼ最初に聞いたときから変わってないですね。
Oasis - Whatever (Official Video)