先日、Youtuberのみの率いるバンド・ミノタウロスが
満を持して1stアルバム「肖像」をリリース!
全20曲、収録時間も1時間越えという文字通り渾身の1作となっている。
みのと言えば
元々は登録者100万人越えの大人気Youtuberグループ「カリスマブラザーズ」の一員。(僕が彼らを知ったのはPDRさんのあの動画…笑)
グループ所属中からミノタウロスとしての活動をしており、
動画内でもその音楽好きの片鱗は見せていたけど、
同グループ解散後に立ち上げた個人チャンネル「みのミュージック」ではチャンネル名通り、音楽をメインコンテンツとした動画を投稿するようになっている。
Youtuberのやる音楽活動なんて…みたいな感じで見られがちな気もするが、
亀田誠治、蔦谷好位置、GLIM SPANKY、ハマオカモト(OKAMOTO’S)といった第一線で活躍するアーティストと対談やセッションしてたり、音楽の機材紹介、レコ屋巡り、レコード紹介などなど…音楽好きならまずたまらない内容の動画ばかりである
そもそも彼は以前はアメリカで音楽活動をしていて、
シアトルでThe CabやPanic! At the Discoで活躍していたIan Crawfordと一緒にThe Contestantsというバンドを組んでアルバムを制作していたりする。
これがそれ。
そんなわけでYoutuberであり、バリバリのミュージシャンでもあるみの。
今回リリースされたミノタウロスの「肖像」は実に多彩な種類の楽曲が収録されている。
Chuck Berry風味のリフでご機嫌なロックンロール「恋のチンチン電車」、
明るい音とは対照的にサイケで怪談っぽい歌詞が特徴的な「郵便配達員の娘」、
前述のThe Contestantsでみのが手掛けた「Lady Loveless」を日本語でセルフカバーした「灯りを消して」、コーラスワークが凄く綺麗でアコースティックな「東尋坊」などなど…。
全体的にサイケでブルージー、そして快活なロックンロールといった印象だ。
彼がフェイバリットとして挙げている洋楽アーティストからの影響、リスペクトをヒシヒシと感じる内容であるが、
それと同じくらいにはっぴいえんどなどの日本のロックや文化への愛も感じられる。
というか、凄く日本語ロックという部分に拘りがあるように感じられた。
その中でも歌詞が全部日本語というのがポイントかなと思う。
投稿していた動画の中で水木しげるや漫画雑誌ガロについて触れているものがあったけど、ああいうちょっと怪談めいたサブカルチャー的な要素が感じられて、凄く面白いと思った。歌詞カード見たとき「な、なんじゃこりゃ!」って思ったもん。
特に「郵便配達員の娘」とか「ヒーロー」とかの歌詞とか凄く世界観が面白い。
The Contestantsの曲を取り上げたのも日本語で伝えたい!っていう感じがあったのかなぁと個人的には思ったり。
そんなわけでミノタウロスの「肖像」は
Youtuberの音楽活動なんて…と舐めて聞くと確実に大やけどするような完成度の高い日本語ロックに仕上がっている。
マジで騙されたと思って一回聞いてほしい、超カッコいいから。
残念ながら僕はみのに比べて音楽の知識はほんのちょこっっっっと…しか無いので、
もっと音楽の造詣が深い人が聞けば、もっといろんな面が見えてきてこのアルバムはもっと素晴らしく感じられるんじゃないかなぁと思う。
自分はこのアルバムを聞いてもっといろんな音楽に触れてみたいぜって思いました。
(なんかこのアルバムの影響源とかインタビューで語ってくれないかなぁ~色々ディグりたい)
最後に…
みのミュージックは目標として「カジュアルとマニアを結びつける」を挙げているが、
音楽をより好きになるために様々なアーティストの入門動画や
Official髭男dismやKing Gnuといった今人気のアーティストをより音楽的に楽しむための動画を投稿している。
「洋楽分かんねーし…」とか「日本の昔の音楽はなぁ…」っていう人は動画だけでぜひ見てほしい。より一層音楽が好きになって、見せる光景も違ってくると思うから。