Quantum of Solace

好きなことを書きたいときに

リコリス・リコイルを見た

 

 

リコリス・リコイル、最終話まで見終わりました。

 

割と今作って放送開始前から話題に上がってた作品っぽくて、

アニメを最近めっきり見なくなってた自分も作品は認識してました。ついでに忘れないように…とTwitterのアカウントもフォローしてました。

 

…が、案の定というかなんというか

気づいたら放送を数回見逃してしまっていて、このままいつものように「見るのめんどい」コースに入るところでした。

 

が、

なにやらリコリスを語るうえで、イメージソースの一つとして「GUNSLINGER GIRL」が語られてると聞き、興味が再燃。

そこから数週遅れてリコリスを追っかけて視聴していくようになりました。

www.animatetimes.com

 

最終話まで見た感想なんですが、

GUNSLINGER GIRL」では無かったすね(笑) まぁ監督がガンスリと同じ土俵じゃ勝てないからリコリスの方向性を明るくした、と語ってるのでそりゃそうじゃんって

話なんですけど。

 

どっちかというならば

アニメ化で大ヒットを飛ばした「SPY×FAMILY」に近いです。

あれも基本はコメディを主軸にしつつ、たまにシリアス方面もやるっていうスパイ物でしたし。

アレをもっとアニメオタク寄りの好みに寄せて、百合とガンアクションを入れてみました!って感じ。

 

インタビュー記事とか読む限り、きちんとターゲット層を見据えて、なおかつコンプラ的に日本でもやれるテーマ、今の情勢で受け入れられる題材を考えて作られた作品なんだろうなぁと思います。

それがこうやってキチンと話題になって、ヒットしたっていうのは戦略的勝利って感じします。

具体的には、吹き替え的な演技や登場人物の心情と変化、ジョン・ウィックを彷彿とさせる拘りのガンアクションシーン、ひと際目を引く可愛らしいファッションデザインなどなど…随所にいろんな工夫が光ります。

 

ミカと吉松、千束とたきな(こちらは小説版と主にファンの考察でだけど)による同性愛的な描写もあったりと、多少ポリコレ的な意識も見えるけど、こういった描写をギャグに昇華したり、茶化す感じじゃなかったのも個人的には良かったですね。

 

(まぁ千束×たきなの百合厨の過剰すぎる妄想と声がデカすぎる主張にうんざりしつつあるんですが)

ほぼ1クールかけてこういった人物描写をやってたのでこの辺は凄く良かったし、最終盤に向けての心情の変遷も非常に楽しめました。

 

あと個人的にはやっぱりアクションシーンですかね。

このジョン・ウィックばりの構えよ。

正直銃の知識は皆無だし、その辺のことは全然わかんないけど、

キアヌ・リーヴスジェイソン・ステイサムばりにバッタンバッタン敵を薙ぎ倒していく様は実に爽快。

男性キャラとして銃を使って無双する作品はジョン・ウィックやステイサム映画をはじめとして映画にもいっぱいあるんですけど、

女性キャラは意外と少ない…。あるにはあるし、無くはないけど、キャラとしての確立が為されてないし、その手の映画で大ヒット作品が無いせいで影が薄い存在になっている(個人的感想)なので、

そういった部分の「見たい!」っていう欲求はまさかアニメで満たされるとは思わなかった。

錦木千束=ジョン・ウィック説、あると思います。

 

原案者のアサウラ氏がそっち方面でかなり力を入れて前作を書いていたし、リコリスの小説でもガンアクションって言う部分でもかなり力を入れて描写してたので、

この辺は原案の影響がデカそうですね。

 

 

と、ここまでほぼ絶賛で感想書いてきましたけど、

ストーリーは…うん 正直ダメだったと思います。

セキュリティがザルすぎるDAが無能だとか、

結局千束の無双で大して活躍できてない他のリコリスとか

シリアスになり切れない展開とか

イマイチやりたいことが見えてこない吉松と真島とか、それによってイマイチ脅威感の無い最終盤の真島とか色々言いたいことはありますけど。

行間を読めよって言われたらそれまでですけど、ストーリー構成を犠牲にして他に全力を使いました!みたいな感想になっちまいました。

ようはカタルシス不足なんですよね、あのラスト。

 

といっても

ストーリー全否定、っていうわけではなく、それに掛ける時間が足りな過ぎたというのが僕の感想で、

とりあえず2クールあって、1クール目で千束とたきなと喫茶リコリコの愉快な日常と任務を描き切って、2クール目から真島が暗躍しだす…的なストーリー構成が良かったと思うんですよね。

オタクは千束とたきなの百合百合しい描写があれば1クール飽きずに見れるし、不平不満なんて言わないのに…。

 

つねづねもったいないなーって思ってるし、最終回見ながらもずっとそんなこと考えてました。

 

まぁ今作の優秀なとこは

千束とたきなの関係性を丁寧すぎるほど描いてきたので

真島とのラストがあんな展開でも、結局千束が吉松を殺すかどうか本当のところでの判断を下さないで、ミカに任せることになってしまった生ぬるい展開とかがあっても

 

最後にああいう和気藹々した喫茶リコリコ、ハワイ支店をやられたら

もう許しちゃう!って気持ちにさせてくれるところですね。

ズルいってこういうことですね本当に。

 

 


www.youtube.com

 

…最終回を見た勢いでざっくり感想を書き殴ってしまってますが、

基本的には凄く面白かったと思ってます。

千束とたきなのバディ物、ガンアクション物としては文句つけようないっすね。ストーリー構成はアレでしたけど、

非常に志の高い洗練されたオリジナルアニメだったと思います。

 

 

あーリコリスに影響されて、ガンスリ読み返したくなってきた…