今年の洋楽ベストです。
Bring Me The Horizon7枚目のアルバム。
ジョーダン・フィッシュ脱退とリリース延期を経てのサプライズリリース。急に出たのもビックリしたけど、EPじゃなくてフルアルバムでビックリ。
ジョーダン参加後のBMTHはポップな楽曲が増えており、それがバンドの成功に繋がったが、一方でオリとジョーダンのみでの曲製作が先行してしまい、ロックバンドとしてのグルーヴ感が薄れてしまっていた(顕著な例が「amo」)。
今作はその反動でハードコア的な一面を見せてかなりロック色を強めているゴリゴリのロックアルバムに仕上がった。のだけど、情報過多なハイパーポップ的アプローチが多分に含まれていて、正直な所かなりカオスなサウンドである(笑)
それでもちゃんと成立しているのはやっぱり彼らのメロディアスな部分が核としてキチンとあるからなんだろうなと思います。その辺の崩壊しそうだけど、しない絶妙なバランス感覚が見事。
Jack Whiteがサプライズリリースした新作です。
自分はホワイトストライプスにはあんまり興味が無いけど、ジャックのソロは熱心に聞いてるという珍しい人種のファンで2ndの「Lazaretto」を愛聴盤にしております。
なので今作が「ホワイトストライプスっぽい!」と言われてもそもそもそんな聞いて無いのであんまりピンとこないという…(笑)
ただ今作がここ数作のソロ作やサイドプロジェクトと比較しても、
豪快でブルージーなギターリフが遠慮なしに響きまくってて、
曲中にもキャッチーなフックが盛りだくさんでとんでもないエネルギー量で胸の中のロック魂がビシビシ刺激されました(これ最初に聞いた後はしばらく爆音でロックを聴きまくってた)。文句なしのカッコよさ。やっぱりロックは良いですね。圧巻です。
The Lemon Twigs 5枚目のアルバム。
彼らは名前は知ってたけど、ちゃんと聞いたこと無かった枠のバンドでホントたまたま新作を聞いたら1曲目でガッツリ心を奪われて、アルバム聞き終わる頃には「めっちゃ良いじゃん!!!」となりました。そんくらい好みど真ん中。
ビーチボーイズや初期ビートルズにガッツリ影響を受けたようなコーラスワーク&ハーモニーとそれらに影響を受けたパワーポップバンドを通過したようなポップネス。
(言うならばJelly Fishのような音楽性の感覚も個人的にはした)
他にもThe Left Bankeみたいなバロックポップぽくもあり、Roger Nicholsみたいなサンシャイン・ポップ感もある。その辺が好きな人は絶対ハマります。
数年サマソニに来た時はガラガラだった~とか言われてたのに、来年の頭にロキソニで来日してくれるみたいだし、何処かのタイミングでぜひライブ見に行きたいっす。
Coldplay10枚目のアルバム。
今年は彼らのアルバムを全部聞きなおしてランキングにするっていうのをやってたんだけど、今作は近年のポップス路線+社会問題を取り上げた「Everyda Life」の折衷という印象。多様なバックグラウンドを持つアーティストが参加している「WE PRAY」が中でも象徴的かなと思う。
そういった姿勢は音楽の作風だけにとどまらず、ツアーにおいての二酸化炭素の排出に大々的に取り組んだりしてるし、さらに今作は"90%がリサイクルのプラスチックで作られた史上初のエコCD"でリリースされるなんていうトピックもあったりする。
こういった立派なテーマだけにとどまらず音楽的も充実しており、
前述の「WE PRAY」はストリングスをサウンドにメインに置いて、ラップみたいなメロディを載せて曲全体はゴスペルっぽいと面白い音色してるし、「AETERNA」では急にテクノっぽいことやりだしてるし(そして上手い事ハマってる)、ポップで踊れるファンキーな「GOOD FELLiNG」と粒ぞろい。
個人的には初期の彼らを思わせるしっとりした美メロバラード「ALL MY LOVE」が好きだなぁ…。
Kate Bollinger デビューアルバム。
彼女はだいたい2年前くらいにタワレコでジャケ写買いした1枚でそれからちょくちょく動向を追っかけてたんだけど、この度デビューアルバムをリリースに。
60'sのロックやフォークに影響を受けたシンプルなポップスで、Billie Eilishのような囁くような歌唱も音数の少ない素朴な作風にピッタリマッチしている。
来日公演してくれないかなぁ…と密かに思っております。
メイクアップアーティストとしても活躍するJazmin Beanによるデビューアルバム。
彼女はXXX TenationsとかLil Peepとかを聞いてるときにSpotifyのレコメンド機能で知ったんだけど、ティム・バートンに影響を受けたという強烈なビジュアルにビックリ。彼女のスタンスや主張はこういうメイクや歌詞に出ているんだなぁと思ったんだけど、
曲の方はというとメロディとアレンジが抜群に良くて00年代のポップ&ロックの良いところを詰めました!みたいな曲たちでさらに二重にビックリ。このギャップにやられました。
Faye Websterの5枚目のアルバム。彼女に関しては存在は知っていたけど、音楽を聴いたのは今作がほぼ初めて…と思ってたら2年前くらいにも聞いてて「良い」ってSNSに投稿してた…(笑)
まぁ新作リリースのタイミングで再発見したということで。
スロウなR&Bとカントリーと時々ロック。全体的にBPMは遅めで気怠げな空気感がすーーっと過ぎていく中で一瞬のように煌めくメロディの儚さがとても良い。胸を掴まれる。
まさかのOasis再結成ニュースの衝撃によってどうにも埋もれがちになってしまった感のある今作。
リアムが音楽に目覚めたきっかけと言われるThe Stone Rosesのギタリスト、ジョン・スクワイアとのコラボした作品。
近年のリアムソロ作はコライト方式を取っていたんだけど、今回はジョン・スクワイアが全曲を手掛けている。個人的にはこれがドストライクだった。
ソロの中でも特にブリティッシュ感が増しましでローゼズもオアシスも好きな自分からすると大好きがギュウギュウ詰めみたいになってて嬉しさが止まらない(笑)
ジョン・スクワイアのギターもメインヴォーカルレベルで存在感を発揮しているし、
何よりソングライターが1人になったことでアルバムに一体感がグッと出て、本来のロックスターとしての佇まいが音にも表れているような気がする。
リアムはやっぱりいっぱいの誰かとやるよりも優れたソングライター1人とガッチリ組んだ方が良いなぁと思った。
カサビアン8枚目のアルバム。トム・ミーガンが脱退後2作目。
前作は新生カサビアンを提示しつつもサージのソロの引きずっている感じが強かったんだけど、個人的には今作で踊れるメロディアスなカサビアンが帰ってきた!!という印象だ。初めて聞いた時こういうのが聞きたかったんだ!と両手を上げて万歳しました笑
今作を引っ提げての来日公演にも行ってきたんだけど、今作からの楽曲は往年の名曲と並んでも遜色が無くて、特に「Italian Horror」での会場の一体感は圧巻だった。
正直ロックスターとして圧倒的だったトム・ミーガンは恋しかったけど、今作と今作を引っ提げてのライブを経験して、もうカサビアンは大丈夫だと確信しました。
タイラー・ザ・クリエイターは名前は知っていたけど、今までちゃんと聞いたこと無かった(あのゴキブリを食べるMVを知ってるくらい)。
でも今作がリリース後から各方面からやたら高評価されていたので、興味が湧いて聞いてみた次第です。
正直な所リリックの内容であったり、ラップのフロウであったりは全然分からない。今作のレビューはほとんどがリリックに関しての言及ばかりだけど、サウンド的なセンスの良さが凄く気に入った。ソウルやジャズ、フュージョンみたいな音色のサウンドアレンジが随所に光っていて、メロウな空気感がお気に入り。