シンエヴァで卒業式を終えてしまった方々、
1か月が経ってもエヴァの呪縛から解放されない方々、
終わるのが怖くてまだシンエヴァを見られない方々、
僕はその中でもシンエヴァ見たのにエヴァの呪縛から解放されない人間です。
だってシリーズ最後にあんな爆弾ぶち込んで来たら綺麗さっぱりに卒業できっこないじゃん…。
何のことを言ってるのかって???
そりゃエヴァのヒロイン派閥問題ですよ!!!!!
もう卒業できた人が羨ましくてたまらないっすよ。
エヴァ派閥問題においては古くからLRS、LASという2大勢力がありまして。
それぞれLRSは「ラブ・レイ・シンジ」、LASは「ラブ・アスカ・シンジ」というカップリング名。まぁ言ってしまえばシンジが誰とくっつくかという奴です。
他にもLKS(カヲル)、LMS(ミサト、マヤ、マナ等々)なんてものもあります。
面白いのはシンジと誰かがくっ付くという展開のほかにも
旧劇がああいう終わり方をしたがゆえに作品の補完という意味合いでも
こういうカップリングの二次創作が活発に行われていて、旧劇以降のエヴァ人気を高める一因になったとも言われています。
果てはエヴァの二次創作が人気になって書籍化したものまで存在してます(名前、設定諸々は書籍化の際に変更されてはいますが内容はまんま)。
そんなわけでエヴァは古くからヒロイン論争されてきたわけですよ。
シンエヴァではヒロイン論争に一応終止符が打たれました。
もうネタバレ解禁になっているのでいきなり彼女に触れてもいいんですけど、せっかくなんでエヴァのヒロインたちを1人1人振り返っていきたいと思います。
【第1エントリー 綾波レイ】
TVシリーズ&旧劇ではシンジとの交流を経て、次第に彼に心を開いていく描写が為されていましたが、明確な好意が示されてはいなかった気がします。
2番目の死亡時も最後に脳裏に浮かんだのがゲンドウだったし、シンジも異性としてというよりかは仲間としての意識だったんじゃないですかね。異性としての役割はアスカが担っていたと。
この辺が綾波を恋愛面でのヒロインとして置きずらい原因になっていて、ゲーム「鋼鉄のガールフレンド」ではアスカルートがあるのに綾波は空気。
綾波ルートがある場合もいわゆる「リナレイ」的な性格な綾波が出てくるのがほとんど。綾波を綾波のままで恋愛に絡めることの難しさ(無理にしようとするとキャラが崩れる)が伺えます。
その点、
新劇では綾波がハッキリシンジへの好意を語っているのでこの辺は違うし、シンジの破における綾波救出シーンも相まってLRS派閥がめちゃくちゃ盛り上がっていた記憶があります。
そして忘れてならないのはマンガ版、通称「貞本エヴァ」。
これは正真正銘、「LRS」です。聖典です。明確にシンジと綾波が両想いというエヴァヒロイン論争をぶった切るぐうの音も出ないラストです。
個人的にはシンエヴァでくっつくのは綾波かなぁ~と思ったんですよねぇ…。
【第2エントリー 惣流・アスカ・ラングレー】
TVシリーズ&旧劇公開当時は「綾波レイにダブルスコアで人気が負けている」と言われてましたけど、10数年の時を経てアスカも綾波に匹敵する人気を得るようになりました。
TVシリーズ&旧劇におけるアスカはシンジにとっての異性、そして自分を否定する他者として役割があります。
アスカはツンデレとしてよく語られますけども、劇中だとシンジの前だとほっとんどデレてないんですよね。なのに深層心理や補完中に描かれる描写からシンジにアスカが好意を寄せていたのは事実で。
そんな状況でナイーブ鬱気味シンジ君がアスカの行動の節々からこぼれる想いに答えられるはずもなく、仲が拗れていく…というのがTVシリーズ&旧劇。
そんな経緯があって
「LAS」は二人のカップリングというよりかは二人の関係の補完(旧劇の補完)が描かれることが多く、創作の余地もありこれがアスカ人気向上に一役買ったのでは?と個人的には思ってます。
加えてゲームにおけるアスカの典型的なツンデレへの変化&ツンデレの権化「式波アスカラングレー」の登場でアスカの人気は決定的なものになったと思います。
ツンデレ化以降のアスカはゲームでもメインヒロイン気味になってますし、
マンガ版「鋼鉄のガールフレンド2nd」という「LAS」の聖典ともいえる番外も存在します。
新劇ではシンジへの好意が明確になっていますが、相変わらず酷い目にあってばっかりだったので、
シンエヴァにおいてはシンジとくっ付くかはともかく、「アスカ、救われてくれ…」と願っていたんですけど。予想斜め上の救われ方でぶっ飛びました…。
式波ブンダー??何それ?
【第3エントリー 葛城ミサト】
シンジの保護者兼友人兼恋人みたいな様々な関係性をシンジと持つのが彼女。
まぁぶっちゃけミサトさんがシンジとくっ付くのはゲーム「碇シンジ育成計画」くらいでヒロインとしては違うかなぁと。
TVシリーズ&旧劇においては補完計画の謎を追求する第2の主人公的立ち位置を担っていたし、保護者というよりかはシンジたちと同様に悩み苦しみ続けるキャラだったので
綾波とアスカとはまた違う立ち位置のキャラクターだなと個人的には思ってます。
新劇でも同じような印象です。
【第4エントリー 霧島マナ】
ゲーム「鋼鉄のガールフレンド」における登場キャラ。
本編には登場しないキャラですけど、その人気からゲーム&マンガ「碇シンジ育成計画」にも登場。一般的にLMSのカップリングは彼女のことを指します。
ゲーム中ではシンジへの好意を明確に語っているので、まぁ彼女がTVシリーズに居たらコロっとシンジ君はマナに靡いていたと思いますよ。
だって…。
【第5エントリー 渚カヲル】
前例がありますから。カヲル君はTVシリーズでおそらく初めてシンジに直接好意を伝えたキャラ。たった1話の登場なのにシンジの心を鷲掴み。ファン人気も掻っ攫っていきます。
こいつをヒロイン論争に入れるのは・・・?という人もいるだろうけど、
シンジの幸せを誰より願っていたのは紛れもないこの人なので、ヒロインといって間違いないでしょう。
シンエヴァでの展開はちょっと泣けました。
実はカヲルルートが実装されるゲームがあったり、カヲルがシンジのバディになってる外伝作品もいくつかあったりするんで、同姓で一番仲良くなるのはどの世界線でもカヲルな気はします。
ちなみに僕が一番好きなカヲル君は「前歯全部折ってやる!!!」って言われた貞本エヴァカヲル君です。
【第6エントリー 鈴原サクラ】
トウジの妹。
トウジとの関係性は彼女の存在が切り離せないのでTVシリーズにおいて間接的にエヴァに乗る理由に関わる重要な存在ではあったんですけど、長らく設定だけだったという苦労人。Qでようやく設定とデザインを手に入れます。
Qではそこまで…って感じでしたけど、シンエヴァでヤンデレキャラとして一気に名前を上げたこの人。SNSでは鈴原サクラ怪文書が散見する始末。
シンジは命の恩人だけど、親の仇という相反する感情が渦巻いている辺りが惣流アスカを彷彿とさせます。
完全にダークホースでした。まぁ泥棒猫に横から掻っ攫われましたが。
【第7エントリー 真希波・マリ・イラストリアス】
新劇からの参戦。
破でちょっと出会っただけ、Qでもほぼ関わりなし、シンエヴァでようやく挨拶をするレベルなのにすべてを掻っ攫っていった泥棒猫。
シンエヴァ初見時は「???????????????」ってなりました。
結局この人だけ最後まで存在が謎。
貞本エヴァで「真希波マリ」なる人物が登場しましたけど、彼女との関係は分からないですし。まぁあるとしたらこの「真希波マリ」のクローンが「真希波マリイラストリアス」なんじゃないかなぁと個人的には思ってます。
ただ、庵野監督の分身ともいえるTVシリーズ&旧劇にいない存在である彼女がエヴァを終わらせる理由は理解はできるけど納得は出来ない。
シンジを庵野監督に、マリを奥さんの安野モヨコに重ねている考察もありましたが、
それにしても急すぎんだろ…。
そんなわけでエヴァンゲリオンヒロイン論争は
真希波マリイラストリアスの大勝利という予想外過ぎる結果でした。
綾波かな?アスカかな?ってワクワクしてた人々を放心状態へと叩きこむ庵野監督からの卒業証書。
アスカは良いんですよ!シンジがアスカの救いにはなれなかったけど、彼女は居場所を見つけられたんだし。
何よりあの赤い海で「惣流も式波も一番聞きたかったであろうシンジからの想いが聞けた事実」で惣流ファンも式波ファンも救われましたから。
だってアレですか、庵野監督が手掛けた作品の中でシンジから明確に想いを告げられた唯一の存在がアスカなんですよ。これはLCLになるでしょ。
でも綾波はメタ的な補完だったし、最後にはカヲル君と良い感じにさせられて「ぐぬぬ…」って感じ。そんなに詳しくないけどLRKって大手カップリング厨からするとタブーもんだし…。
まぁそれを言えば惣流アスカの本当の救いは二次創作に逃げなきゃいけないし、キリがないんすけどね。事実自分は惣流アスカの救いを求めてエヴァANIMA読んでるし。
いわばマリエンドは庵野監督が勝手に言ってるだけなので(暴論)
どんな形であれ、全キャラクターをきちんと幸せにして卒業させていった庵野監督にはありがとうとお疲れ様でしたと送りたい気分です。
‥‥さすがに設定資料集で真希波のアレコレはわかるよね・・・????
頼みますよカラーさん…。