Quantum of Solace

好きなことを書きたいときに

11年ぶりの新作に向けて~Journeyの歴代アルバム振り返り(Escape~Raised On Radio)

 

 

 

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新作に向けてのJourneyアルバム振り返り記事3こめです。

一般的にJounery全盛期と呼ばれることが多い「Escape」から「Raised On Radio」までの3作を振り返っていきます。

 

 

Escape

Escape

  • アーティスト:Journey
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Journey『Escape (E5C4P3)』

1981年7月31日リリース

 

ニール・ショーン (guiter)

・ロス・ヴァロリー (bass)

・スティーヴ・スミス (drums)

スティーヴ・ペリー (vocal)

ジョナサン・ケイン(keyboard)

 

 

7thアルバム。

前作を最後にニール・ショーンと共にバンドを牽引してきたグレッグ・ローリーが脱退。後任にJourneyのツアーの前座として参加していたThe Babysジョナサン・ケインが加入。

今作で人気が本格的に爆発。バンドとして初めて全米1位を記録、世界で1000万枚という大ヒット作となった。

「Don't Stop Believin」(全米9位)、「Open Arms」(全米2位)、「Who's Crying Now」(全米4位)と3枚ものヒットシングルが出た。特に「Don't Stop Believin」は00年代に入ってからドラマ「Glee」の挿入歌としてリバイバルヒットをしており、名実ともにバンドの代表曲となっている。。

 

ジャケ写がお馴染みのスカラべが球体から脱出(Escape)している様を描いているが、その様子が表すようにバンドとして一皮むけた作品。

その要因が何なのか聞けばわかるが、ジョナサン・ケインの加入がJourneyにとって2つ目の転機になっただろう。アルバム収録曲のほとんどをニール、ジョナサン、ペリーの3人で共作しており、楽曲の雰囲気がガラッと変わっている。

ペリー加入でJouneryにポップさとキャッチーさが導入された感じがあるけど、ジョナサンのソングライティングが加わったことでそれがさらに強化された感じ。

特に「Don't Stop Believin」、「Open Arms」辺りは後年になってメディアで使用されたり、ストリーミング配信が主流になってから大人気になっていたりと時代を越えた普遍性を獲得している。まさにペリー加入後キャッチーでハードなロックを追い求めてきたJouneryの一つの到達点だ。これが最高傑作と推す人が多いのも最も売れたという事実も納得の1枚。


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Frontiers

Frontiers

  • アーティスト:Journey
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Journey『Frontiers

1983年2月22日リリース。

 

ニール・ショーン (guiter)

・ロス・ヴァロリー (bass)

・スティーヴ・スミス (drums)

スティーヴ・ペリー (vocal)

ジョナサン・ケイン(keyboard)

 

 

8thアルバム。

前作と同じ布陣で制作され、全米2位&600万枚の大ヒットを記録した(当時1位だったのは世界一売れたアルバム、Michael Jackson「Thriller」)。

「Separate Ways (Worlds Apart)」が全米8位、「Faithfully」が全米12位といったヒット曲も生まれた。

 

かの有名なクソださMV「Separate Ways」は今作が初出。そもそもJourneyはMV嫌いだったようで、同じく本作収録の「Chain Reaction」もまぁまぁダサし、前作の「Don't Stop Believin」「Open Arms」はそもそもMV作ってない…(ライブ映像の流用)。この件はそのまま次回作にも引き継がれることになるんだけど…それはまた別のお話。

 

前作でキャッチーでハードなロックの到達点になっていたと思うんだけど、今作はよりハードな方向性に舵を切った感覚。といってもペリー加入前のようなプログレ、ハードロック路線とも異なる、印象的なシンセのフレーズと豪快なギターリフが印象的なThe 80'sハードロックな音作り。時代性という意味では今作が1番感じるかな…。

といってもキャッチーさやポップさは前作から引き続き安定しており、特にシングルが集中しているA面はメロディの切れが過去1レベルで輝いている。

B面は一転して(ちょっと時代を感じる)ハードロック。後年のライブでも取り上げられない曲があったりして「Troubled Child」~「Frontiers」辺りはややぱっとしない感覚もあるんだけど、ラストの「Rubicon」が盛大にフィナーレを飾るロックチューンで一気に印象を引き戻してくれる。

 


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Raised on Radio

Raised on Radio

  • アーティスト:Journey
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Journey『Raised On Radio (邦題:Raised On Radio~時を駆けて)』

1986年4月21日リリース。

 

ニール・ショーン (guiter)

スティーヴ・ペリー (vocal)

ジョナサン・ケイン(keyboard)

 

ランディ・ジャクソン(bass)

・スティーヴ・スミス(drums)※一部のみ

・ラリー・ロンディン(drums)※一部のみ

・マイク・ベアード(drums)※ツアーのみ

 

9thアルバム。

前々作、前作の大成功を務めたJourney。しかしバンド内外で様々な問題が起こっており、ロス・ヴァロリーとスティーヴ・スミスがバンドから脱退してしまい、

今作制作時には正式メンバーがスティーヴ・ペリーニール・ショーンジョナサン・ケインの3人組編成となっている。

実際はスミスは数曲のみ、レコーディングに参加していたが、ヴァロリーは不参加。ツアーにはどちらも不参加となっており、バンド解散説が囁かれるようになった。

アルバムは全米4位、「Be Good To Youself」「I'll Be Arlight Without You」「Suzanne」「Girl Can Help It」といったヒットシングルが4枚出た(過去最高のヒット数)。

が、MVが作られず(ライブ映像の流用で乗り切った)、肝心のツアーが途中で中断されてそのまま活動休止状態となったため、アルバム自体の売り上げは前々作、前作ほど伸びなかった。

 

今作リリースまでにスティーヴ・ペリーがソロアルバム「Street Talk」をリリースしており、大ヒットを記録している。

そのペリーが今作のプロデュースも担当しており、ペリーの影響が強く出た作品となっている。

 

ペリーの「Street Talk」がAORの影響が強く出た作品であり、それをそのままJourneyに逆輸入したような作風で今までの作風とは一線を画す内容。

過去1でポップでハードなロックを求める人にはイマイチ物足りない感じになっている気がする。一方でメンバーが2人もいない状況下で作られたせいでか、ライブ感というよりかはカッチリと決めたセッションのようなサウンドに仕上がっている。

このサウンドAORという方向性にばっちりマッチしていて、良い意味でJourneyのライブバンド的な迫力は削がれた一方で、純粋に曲の完成度を高めることを突き詰めた感じ。そういったこともあって実は今作がJourneyの中での1番好きなアルバムだったりする。

 


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11年ぶりの新作に向けて~Journeyの歴代アルバム振り返り (Infinity~Captured)

 

 

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新作に向けてのJourneyアルバム振り返り記事2こめです。

スティーヴ・ペリーが参加する「Infinity」から創設メンバーであるグレッグ・ローリーが脱退する「Captured 」までを振り返ってます。

サウンドトラックである「Dream,After Dream」は作品の性質上、今回はスルーしてます。

 

 

Infinity

Infinity

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Joruney 『Infinity』

1978年1月20日リリース。

 

グレッグ・ローリー (vocal,keyboards)

ニール・ショーン (guiter)

・ロス・ヴァロリー (bass)

・エインズレー・ダンバー (drums)

スティーヴ・ペリー (vocal)

 

4thアルバム。

3rdアルバム発売後に初めての専属ヴォーカリストとしてロバート・フライシュマンが加入、ライブ活動や楽曲制作に参加していた。

しかし、バンドのマネージャーの判断によってスティーヴ・ペリーが代わりにヴォーカリストとしてバンドに参加することになり、今作からJourneyはヴォーカリストを含む5人編成のバンドになった。

 

スティーヴ・ペリーの加入でバンドは大きく変化した。

というか一人の人間が加入しただけでここまで変わるか?っていうくらいめっちゃ変わった。

ヒットチャートを意識したポップでキャッチーなシングル作りが為され、そこに圧倒的な存在感を見せるペリーのヴォーカルと演奏陣の間違いない技術力が加わり、

コアなファン向けのバンドから一気に大衆に向けて曲を発信できるビックバンドへとスイッチが切り替わった。この辺がペリー加入以前と加入後でJounreyが別バンドと言われる所以でしょうね。

 

ペリーは加入直後のアルバムでありながらも、楽曲制作に10曲中8曲も参加しており、そのソングライティング力の高さをいかんなく発揮している。

参加した曲はどれも今までの3作には無かったような華やかさと突き抜けるようなポップさがあり、今作でようやくJourneyの曲には歌心が宿ったような感覚すら覚える。

事実、今作でJourneyは「Wheel in the Sky」「Lights」といったヒット曲を初めて出すことが出来た。アルバム自体もチャート上位にランクインする成功を収めた。

 

が、これが面白くないのがドラムのエインズレー・ダンバー。

ポップス路線により演奏陣の個々の見せ場が大幅に減ってしまい、それに不満を覚えたのか、ダンバーは今作を最後にJourneyを脱退した。

ダンバーが参加した最後の作品になったが、今作では彼が参加しているからかまだ前3作までのプログレ&ハードロック路線の風味も微かに残っており、まだ完全にポップス路線に移行しきれてないのが伺えるし、ポップス路線へのアプローチの仕方も試行錯誤って感じもあって過渡期作品だなぁ~という感想ももったりしてます。


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Evolution

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  • アーティスト:Journey
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Journey『Evolution』

1979年4月5日リリース。

 

グレッグ・ローリー (vocal,keyboards)

ニール・ショーン (guiter)

・ロス・ヴァロリー (bass)

・スティーヴ・スミス (drums)

スティーヴ・ペリー (vocal)

 

5thアルバム。

前作を最後にエインズレー・ダンバーがバンドを脱退し、後任としてスティーヴ・スミスが加入した。

ジャケ写が前作を瓜二つだが、内容的にも前作の延長線上にある作品といった趣き。

今作からは「Lovin,Touchin,Squeezin」が全米16位にチャートインし、いよいよ大ヒット前夜って感じ。

急激なポップス化が図られた前作から今作はさらに楽曲がポップになっていて、ガッツリメロディを聞かせる曲が増えて凄く聞きやすい。いわゆる80年代の全盛期Journeyの原型は今作で完成された気がする。

また今作から参加してるスティーヴ・スミスはもともとジャズ方面で活躍していただけあって前任とはまったく毛色の違うドラミングだが、彼のタイトな音がポップになったJourneyの楽曲にはピッタリとハマっていると思う。

 

一方で曲はポップでキャッチーではあるものの、前作の「Wheel in the Sky」「Lights」ほど突き抜けたアンセムが欠けていて、粒ぞろいではあるが、横一線なアルバムという感覚もある。次回作からJourneyは一段も二段も飛ばしてヒット街道を駆け上がっていくのでそれに挟まれてやや不遇な立ち位置にいる作品なのかもしれない。


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Departure (Exp) (Dig) (Spkg)

Departure (Exp) (Dig) (Spkg)

  • アーティスト:Journey
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Journey『Departure』

1980年3月29日リリース。

 

グレッグ・ローリー (vocal,keyboards)

ニール・ショーン (guiter)

・ロス・ヴァロリー (bass)

・スティーヴ・スミス (drums)

スティーヴ・ペリー (vocal)

 

6thアルバム。

「Any Way You Want It」が全米23位、アルバムが自身初のTOP10入りとなる全米8位のヒットとなり、文字通りJourneyの成功を決定づける1枚となった。

Jounreyの全盛期は今作から「Raised On Radio」までを指すことが一般的には多い。

 

よくJourneyが括られることが多い"アメリカンプログレハード"的な側面は今作から急速に強まっていく感じがあるが、

実は今作からプロデューサーが変わっており、この影響からかスケール感のあるスタジアムロック的なアプローチのミックス、アレンジが増えたのかなと思う。

シングルで後に代表曲の1つにもなった「Any Way You Want It」がその顕著な例で

ポップでキャッチーなメロにスピードとスケール感を持ち合わせた曲展開、

プログレ的なアプローチから一歩引いて、少ないフレーズで最適に曲を彩るリズム隊の演奏が上手い具合にマッチしており、この時点でのJourneyの最高到達点に届いた感すらある。

また、ポップ一辺倒だった前作に比べるとメリハリのある曲構成になっていて、A面はキャッチーでポップ、B面はシットリとメロウなハードロック路線と全編聞きごたえがあり、個人的にはグレッグ・ローリー在籍時のアルバムでは今作がJourney最高傑作かなと思ってる。


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Captured

Captured

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Journey『Captured (邦題:ライブ・エナジー)』

1981年1月30日リリース。

 

グレッグ・ローリー (vocal,keyboards)

ニール・ショーン (guiter)

・ロス・ヴァロリー (bass)

・スティーヴ・スミス (drums)

スティーヴ・ペリー (vocal)

 

 

Journey、初のライブアルバム。

前作「Departure」以降には彼らが手掛けた映画のサウンドトラックである「Dream,After Dream」がリリースされており、そこからわずか2カ月足らずでのリリースとなっている。

なお今作を最後にこれまでニールと共にバンドを牽引してきたグレッグ・ローリーがバンドを脱退している。

 

前作「Departure」を引っ提げてのツアーは延べ89公演行われて、そこから抜粋された16曲が収録されている。

収録範囲は「Infinity」から「Departure」からのみとなっているが、公演自体では1st~3rdまでの初期楽曲も取り上げられていた模様。

 

スティーヴ・ペリー、スティーヴ・スミスが加入後のポップ路線の楽曲のみが披露されているライブ作品となっているが、

音源では抑えられているリズム陣の躍動感がこれでもかっ!というくらいに伝わってくる。特に前任のエインズレー・ダンバーに比べるとやや控えめなドラミングな印象を受けていたスティーヴ・スミスだけど、ライブだとバチバチに叩きまくっている。

スミスに限らず、他の演奏陣も音源に比べるとかなり弾きまくっていて、Jounreyというバンドのもともとがどういうとこから出てきたのかが伺るライブバンドっぷりを感じさせてくれる。

それに真正面から向き合って負けてないスティーヴ・ペリーもヴォーカルもさすがというしかない。

「Escape」「Frontiers」といった代表作が出る前の作品なので後追いで聞くと選曲に偏りは感じるけど、最近セトリからずっと外れているような曲も聞けるし、

何よりバンドに脂が乗り切った最高の状態のライブを聞けるっていうことで文句のつけようのないライブ盤になっていると思う。

 

17曲目の「The Party's Over (Hopelessly in love)」のみスタジオ録音の新曲。今作収録時にはグレッグ・ローリーは脱退済みであり、スタジオミュージシャンがキーボードを担当している。

 

(Escapeリリース後のライブ映像)


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11年ぶりの新作に向けて~Journeyの歴代アルバム振り返り (Journey~Next)

 

Journeyが

前作「Eclipse」から約11年ぶりにオリジナルアルバム「Freedom」をリリースすることを発表しました!

 

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リリース日はまだ公表されていないですが、今年の夏ごろ?にはリリースされる見込みだそうで…

 

Journeyを好きになって数年、まさか新作を聞けるとは思いませんでした。

まぁ正直な所、アーネル・ピネダの喉を酷使して潰してしまいそうな現状を見ると、

もっと早く新作作ってほしかった気持ちもあるんですが、

どちらにしても好きなバンドの新作をリアルタイムで聞ける喜びに満ち溢れてます。

 

ということで

いつ発売されるかわからない(遅くても今年中には聞けるでしょう…)

Journeyの新作に向けて今まで彼らがリリースしてきたアルバムを一通り振り返ってみようという企画です。

 

キャリアが50年近い超大御所バンドなので記事も何個かに分けて

書いていきます。

ではさっそく行きましょうか。

 

 

 

 

 

Journey

Journey

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Journery 『Journey (邦題:宇宙への旅立ち)』

1975年4月リリース。

 

メンバー

グレッグ・ローリー (vocal,keyboards)

ニール・ショーン (guiter)

・ジョージ・ティックナー (guiter)

・ロス・ヴァロリー (bass)

・エインズレー・ダンバー (drums)

 

元Santanaのニール・ショーングレッグ・ローリーが中心となって結成されたJourney。そのデビューアルバム。

この段階では専属ヴォーカリストは置かれず、Santanaでもリードヴォーカルを務めたグレッグがヴォーカルも兼任している。

といっても後のJourneyのような歌モノ楽曲はほぼ無く、UKライクでなおかつブルージーさも残るプログレッシブロックが展開されている。

ニール、エインズレー、ヴァロリーの3人がセッションでバチバチにやりあってるような…ヒリヒリしたサウンドを感じられるのは今作だけ。

例に漏れずJourneyはスティーヴ・ペリー加入時期から聞き出したので、正直同じバンドとは思えないくらい音楽性が違うんだけど、

唯一、シングルにもなっている「To Play Some Music」はペリー加入後にも通じるキャッチーなメロディをもってて、ヒット曲を連発する80年代の未来を少しだけ予感させてくれる。


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Journey 『Look Into The Future (邦題:未来への招待状)』

1976年1月リリース。

 

メンバー

グレッグ・ローリー (vocal,keyboards)

ニール・ショーン (guiter)

・ロス・ヴァロリー (bass)

・エインズレー・ダンバー (drums)

 

2ndアルバム。前作リリース後にジョージ・ティックナー(guiter)が脱退したため、4人編成での制作となった。

前作はほぼインスト曲であったが、今作では全曲でグレッグローリーがボーカルを務めている。

サウンド的にはインストが無くなった影響でプログレは一歩後退&ハードロックにやや傾倒?って感じ。メンバーは1人減ったけど音の厚みは増した感覚。

一方で、全曲ヴォーカル有りで歌に焦点を当てた結果、個々のセクションでの演奏に磨きが掛かっており、前作に比べて確実に進歩が感じられる。

キャッチーさという意味では全曲申し分ないし、80年代の作品と比べても

多少古臭さはあるけど、これはこれで良い作品だと思う。ペリー加入前の3作の中では一番好きだけど…これで売れなかったっていうのはやっぱり華の無さかなぁ…?

 

(ペリー加入後の映像)


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Next

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Journey 『Next』

1977年2月リリース。

 

メンバー

グレッグ・ローリー (vocal,keyboards)

ニール・ショーン (guiter)

・ロス・ヴァロリー (bass)

・エインズレー・ダンバー (drums)

 

 

3rdアルバム。前作と同じメンツでの制作。

7曲目の「Nickel&Dime」のみインストで他はヴォーカル曲。基本的にグレッグ・ローリーがメインヴォーカルを採っているが、ニール・ショーンがヴォーカルを担当している曲も2曲存在している。

今作リリース以降、専属ヴォーカリストがバンドに加入することになるので

この体制でのアルバム制作は今作が最後になっている。

 

今作以降はヴォーカルをメインに据えてヒットチャートを意識した曲作りになっているのでこういったギターを弾きまくったり、リズム隊がバリバリに自己主張する瞬間がたっぷり感じられるのは今作が最後。

といっても前2作に比べると少し毛色が異なっていて、プログレ&ハードロックとは距離を置いてサイケに少し手を伸ばしたような感触。宇宙とか近未来を彷彿とさせる邦題が続いていたJourneyだけど、その雰囲気がこのアルバムでようやく合致した感ありますねぇ。

しかしながら結局今作も商業的に振るわず、路線変更を余儀なくされたわけですが、

まぁそれも納得の華の無さ。悪くはないんだけど、曲が突き抜けていかない&パッとしない。グレッグ・ローリーのヴォーカルが悪いというわけじゃないんだけど、

グレッグやニールが前に所属していたSantanaのカルロス・サンタナみたいな圧倒的なフロントマンが欠けているのがそのまま曲作りにもパッとしなささに出てるような気も。

そんなこんなで色んな意味でこのバンド編成での限界点も見えてしまった一作。

ただこの初期3作を聞くと聞かないではペリー加入後のJourneyへの見方も多少変わるし、変遷を知ると意味でも聞いて損はないかなと思います。


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花澤香菜「blossom」雑感

 

 

2月23日に通算6枚目、待望のニューアルバムをリリースした花澤香菜

前作「ココベース」から3年……長かった…。

 

単発ライブや「恋愛サーキュレーション」でのイベント参加はあったものの、

「ココベース」から配信限定シングル「magical mode」が(中国で)リリースされるまでまるまる2年、曲のリリースは無くて

ファンとしてはすげーーーー長かった。

アルバムのスパンとして3年は長くは無いけど、

"音楽活動"が本業ではない声優における3年のブランクはそのまま活動終了を意味する事もままあるので、ホントに良かった。。。

 

 

今回のアルバム「blossom」でもう1個良かったこと。

それはプロデューサーに北川勝利が復活したこと!!!これしかない!!!

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前作「ココベース」では佐橋佳幸がプロデューサーとなり、楽曲提供陣も一新。

一方、「ココベース」を引っ提げてのツアー以降に散発的に行われていた中国でのライブでは北川さんがサポートとしてライブに参加していて、

2020年のかなめぐり2も北川さん、末永さんのいつものメンツで

「ココベース」の次は北川さん戻ってくるかなァ~なんて思ってた。

…まぁそっからが長かったんだけど(笑)

 

楽曲提供陣も

北川勝利、沖井礼二、矢野博康、ミト、宮川弾岩里祐穂…と安心安定のメンツ。

演奏陣もいつものディスティネーションズ

こりゃ期待しない方が無理。

 

こんな具合に本当に色んな意味で待望だった花澤香菜の「blossom」だったわけですが。

率直に言うと作風が結構変わってました(笑)

シティポップ的ないつものもありつつ、フューチャーベースっぽいのだったり、

なんかサウンドが全体的にふわふわ軽かったり。

おぉ!????!?ってなった。

 

 

花澤香菜の音楽性は基本的にはシティポップ~渋谷系の文脈で語られるもので、

なおかつ生演奏でカッチリ決めたサウンドが特徴的だったと思うんだけど(その極致が「Blue Avenue」)、

今回「blossom」ではその今までのサウンドメイキングとは対照的に打ち込みサウンドをメインに据えてのミックスだったり、その中でのシンセのアレンジだったり、その中での生演奏があったり‥‥という感じでだいぶ耳障りが異なってる。

 

昨今、世界的に80'sリバイバルの流れがあって、

リード曲の「Don't Know Why」の元ネタがa-haの「Take On Me」だとインタビューで明かされていたけど、

80'sのキラキラしたサウンドとキャッチーなメロっていうのが今回のアルバムの隠れテーマだったりするのかな?と個人的には思った。


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まぁテーマがガッチリあった「Blue Avenue」「Opporttunity」に比べるとそこまで統一性があるわけじゃないし、今までの花澤さんみたいな曲もあるし、あくまで”隠れテーマ”ってところがみそかな。

 

今までやってこなかったサウンドやアプローチなだけあって、ちょっと戸惑いもあったけど、花澤さんのふわっとして透明感のある声質って80's的なサウンドとの親和性が意外と高くて、アルバム6枚目にして花澤香菜の新しい魅せ方を提示してくれるのはマジでビックリしかない。

 

 


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SHINOBI-NAI」だけ「ココベース」の世界線からやってきてて浮きまくってるのはなんかもうご愛敬って感じなんですけど、

うん、今回も凄く良いアルバムだったと思います。3年待っただけありました。

 

過去一ポップ&キャッチーだと思うんだけど、それを同じくらいサウンドが冒険してて

挑戦的だなぁ~~~なんて思うし、

CDにのみボーナストラックを入れて、しかもそれがアルバムをきちんと締めるための1曲だったりする辺りもサブスク時代に喧嘩売ってて面白い。

 

久々提供だったべボべ小出祐介による「息吹イン ザ ウィンド」がアルバムで管楽器が1番80'sしてて、なおかつ割とマジなラップパート用意してるのが個人的にはツボでした。

花澤さんにラップやらせるなんてわかってるなぁ~~~(本人が希望したみたいだけど)

 

 

生誕満25年~Best Of Album~ 邦楽編

 

 

わたくし、今日をもって26歳になりました。

まるまる四半世紀、25年間生きてきたことになります。

音楽を聴き始めたのを起点にすると12,3年だと思うし、洋楽を聞き始めたのは高2なので、ほんと大したこと無いリスナー人生だと思います。

 

でもせっかく25年も生きてきたので、

この25年の中でこれだ!!と思う名盤を25枚、洋楽と邦楽でそれぞれ選んでみました。

一応、1アーティストにつき、1枚までの選出になってます。

あくまで今の自分も気持ちそのままに選んでるんで、明日には入れ替えたくなるかもしれないですけど、

25歳までのお前が思う名盤たちはこれなんだぜっていう備忘録を残しておきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

鈴木慶一田中宏和/MOTHER2 (1994)

 

WANDS / PIECE OF MY SOUL (1995)

PIECE OF MY SOUL

PIECE OF MY SOUL

  • アーティスト:WANDS
  • ビーグラム
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鷺巣詩郎 / THE END OF EVANGELION (1997)

 

スピッツ / フェイクファー (1998)

フェイクファー

フェイクファー

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Mr.Children / Q (2000)

Q

Q

  • アーティスト:Mr.Children
  • Toysfactoryレコード
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Tommy february6 / Tommy februray6 (2002)

 

 

Revo / GUNSLINGER GIRL Image ALlbum『poca felicita』 (2002)

 

 

ROUND TABLE feat.Nino / APRIL (2003)

APRIL

APRIL

  • Victor
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岡崎律子 /life is lovely.(2003)

life is lovely.

life is lovely.

  • KingRecords
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メロキュア / メロディック・ハードキュア (2004)

 

 

Choro Club / 「ARIA The ANIMATION」オリジナルサウンドトラック (2005)

 

 

奥華子 / TIME NOTE (2007)

 

 

嵐 / 5×10 All the BEST! 1999-2009 (2009)

5×10 All the BEST! 1999-2009(通常盤)

5×10 All the BEST! 1999-2009(通常盤)

  • アーティスト:
  • ジェイストーム
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BUMP OF CHICKEN / COSMONAUT (2010)

New Album「COSMONAUT」

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supercell / Today Is A Beautiful Day (2011)

 

 

坂本慎太郎 / 幻とのつきあい方 (2011)

幻とのつきあい方

幻とのつきあい方

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NICO Touches the Walls / Shout to The Walls! (2013)

Shout to the Walls!

Shout to the Walls!

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久石譲 / 風立ちぬ サウンドトラック (2013)

 

 

Aqua Timez / エルフの涙 (2014)

 

 

花澤香菜 / Blue Avenue (2015)

 

 

Galileo Galilei / Sea and The Darkness (2016)

 

 

TrySail / TAILWIND (2017)

 

 

星野みちる / 月がきれいですね (2019)

月がきれいですね

月がきれいですね

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夏川椎菜 / ログライン (2019)

 




Kaede / 秋の惑星、ハートはナイトブルー。(2020)

秋の惑星、ハートはナイトブルー。

秋の惑星、ハートはナイトブルー。

  • アーティスト:Kaede
  • T-Palette Records
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とこんな具合です。
邦楽に関しては高校から大学までの間で声優にハマり、アニメにハマり、だいぶ趣味嗜好が変わっていってます。
その影響か、サントラも数枚入れてるし、女性シンガーのアルバムが多いかも。バンド系が思ってたり少なくなったのも意外と少なめ。
5年前に25枚選んでたら、多分選出内容はマジで全然違ってたと思う。




 

個々のアルバムへのコメントなんかは追々、追記させてもらおうかな~と思います。

(誕生日まで間に合わなかった…)

 

ではでは。

 

生誕満25年~Best Of Album~ 洋楽編

 

わたくし、今日をもって26歳になりました。

まるまる四半世紀、25年間生きてきたことになります。

音楽を聴き始めたのを起点にすると12,3年だと思うし、洋楽を聞き始めたのは高2なので、ほんと大したこと無いリスナー人生だと思います。

 

でもせっかく25年も生きてきたので、

この25年の中でこれだ!!と思う名盤を25枚、洋楽と邦楽でそれぞれ選んでみました。

一応、1アーティストにつき、1枚までの選出になってます。

あくまで今の自分も気持ちそのままに選んでるんで、明日には入れ替えたくなるかもしれないですけど、

25歳までのお前が思う名盤たちはこれなんだぜっていう備忘録を残しておきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

The Beatles / Rubber Soul (1965)

ラバー・ソウル

ラバー・ソウル

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The Zombies / Odessey&Oracle (1968)

 

 

King Crimson / In The Court Of The Crimson King(1969)

クリムゾン・キングの宮殿

クリムゾン・キングの宮殿

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Emitt Rhodes / Emitt Rhodes (1970)

 

 

Michael Jackson / Thriller (1982)

 

 

Paul McCartney / Tug Of War (1982)

 

 

Toto / Toto IV (1982)

 

 

Journey / Raised On Radio (1986)

 

 

George Michael / Listen Without Prejudice Vol.1 (1990)

 

 

The Sundays / Blind (1992)

Blind

Blind

  • アーティスト:Sundays
  • Geffen
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Jelly Fish / Spilit Milk (1993)

こぼれたミルクに泣かないで

こぼれたミルクに泣かないで

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Nirvana / MTV Unplugged In New York (1994)

 

 

Oasis / (What's The Story)Morninig Glory? (1995)

 

 

Travis / The Man Who (1999)

 

 

The Delgados / HATE (2002)

Hate

Hate

  • アーティスト:Delgados
  • Beggars UK - Ada
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Red Hot Chili Peppers / By The Way (2002)

 

 

LINKIN PARK / Meteora (2003)

 

 

Noel Gallagher's High Flying Birds/Noel Gallagher's High Flying Birds (2011)

 

 

Keane / The Best Of Keane (2013)

ザ・ベスト・オブ・キーン

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Coldplay / Ghost Stories (2014)

 

 

Weezer / The White Album (2016)

 


Bruno Mars / 24K Magic (2016)

 

Ed Sheeran / ÷ (2017)

 


The 1975 / A Brief Inquiry Into In Online Relationships (2018)

 

 


Charlie Puth / Voicenotes (2018)

VOICENOTES [CD]

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と、こんな具合です。

なんかTSUTAYAの洋楽コーナーで初心者おススメ!みたいな選出になってるなぁ~って

自分でも思います。

面白みがないぜ!!って思うけど、割と自分の好みがそのまま出てるかなとも。

UKロック、パワーポップAORR&Bなどなど…いろんなジャンルはあるけど、

基本的にポップでキャッチーなのが好きなのでそこは一貫してる…もともとJ-POPしか聞いてなかったしね。

 

個々のアルバムへのコメントなんかは追々、追記させてもらおうかな~と思います。

(誕生日まで間に合わなかった…)

 

ではでは。

夏川椎菜「コンポジット」雑感

 

はい、この度よーーーーうやく夏川椎菜の2ndアルバム「コンポジット」がリリースされました。

前作から約3年ぶりとなるフルアルバム。TrySailとしても他のメンバーのソロとしてこんなに期間は開かないので(だいたい2年スパン)、本当待望のリリース!って感じですね。

 

夏川椎菜推しゆえに今回も感想記事を書きます。

 

前作以降のシングルの感想記事 ↓

redhotshow.hatenablog.com

redhotshow.hatenablog.com

 

 

今回のアルバム「コンポジット」を語るうえで外せないのは"喜怒哀楽"という感情のテーマ性。

「アンチテーゼ」が"怒"、「クラクリトルプライド」が"楽"と

それぞれ喜怒哀楽の一部を担ったシングルが今まで2作出てましたが、

アルバムもその流れに沿って、

喜怒哀楽を変化をアルバムで表現した内容に仕上がっています。

シングル段階でざっくりアルバム像が見えていたっぽいし、コンセプトの強さっていう部分では前作「ログライン」よりカチッとしてる感じしますね。

 

 

もう1つ、外せないテーマは「生バンド」と「ボカロ」。

2020年年末から2021年にかけて生バンドを率いて「Pre-2nd tour」を敢行しており、

その影響を受けてか、生バンドで演奏するということを前提としたような曲が多い。

「ボカロ」は以前から夏川さんの影響源として語られてきたけど、「アンチテーゼ」でその欲求は爆発したようで、今作ではボカロ的なアプローチの曲が割とそのまま曲の人選やアレンジに出てる感じ。

 

「コンポジット」を語るうえで重要な要素はこんなもんかな。

 

で、そのうえで個人的な「コンポジット」へ感想はどんなもんかっていうと…

良いんじゃない!?ログラインの方が好きだけど

っていう…。

 

完璧の俺個人の好みの話だけど、

「ログライン」で好きだったダンサブルなチューンはほぼ皆無になってたのが残念だった。「シマエバイイ」「フワリ、コロリ、カラン、コロン」をはじめとして結構ビートを聞かせた曲が多くて、

明らかにEDMやダンスミュージックをリファレンスとして置いている感があったんだけど、今作はそれをまるまるボカロに置き換えられてる感じ。

そもそも「Pre-2nd」の時点でこういうダンサブルな曲が多いのにサポメンにキーボードがいないっていう時点で察してはいたんだけど…

「パレイドのあの印象的なシンセフレーズを流すだけって…」みたいな感情になってたのは秘密。。

 

あと音が過密すぎる。

なんか夏川さんがトラックダウンまで参加してアイデア出ししてたって言ってて、

「割とマジで本格的に制作に関わってるやん」ってなったんだけど、

これまた個人的な好みだけどもっと音にスキマがある方が好きだし、引き算じゃなくて足し算のサウンドメイキングだなぁ~~~って感覚。

さらにボカロ的だと曲が性急な展開を求めてきていたりして、しょーじき聞き疲れした。ライブで見たらまた違った印象を持つんだろうけどね。

あとごくごく単純にもっと可愛い曲聞きたかったなぁと。「That's All Right!」とか「すーぱーだーりー」とか。

 

 

と、ざっと不満点というか微妙な点を挙げてきましたけど、

 

基本的にはこのアルバム好きです。

オタクはよっぽどのことが無いと推しの声で歌われる曲は嫌いになれないんすよ。

 

確かに音が過剰すぎて聞き疲れするのは間違いないんすけど、

夏川さんの手掛ける詞のセンス、というか世界観を構築する能力は「ログライン」時とはかなり進化してるし、

田渕智也が手掛けた「クラクリトルプライド」「ハレノバテイクオーバー」という

大名曲が2曲も入ってる時点で嫌いになれるわけないんすよねぇ。田淵さんの夏川椎菜への理解度の高さも素晴らしいし、何よりドラマチックな曲展開が文句なしで素晴らしい!

それ以外だと「ミザントロープ」が「パレイド」直系の聴かせるミディアムチューンでメロも歌も超エモかった。

音がシューゲイザーっぽくて分厚いのも良い(これは例外)。本人はこういうの歌うの苦手って言ってるけどどんどんやってほしい。

 

また何回か聞いたら感想変わるかもしれないけど、

いっこ言いたいのは次ライブやるときはサポメンにキーボード入れて下さい。マジで。