King Gnu 3年ぶりとなる4thアルバム。
11曲が既に発表済みということでベストアルバムみたいな形に成りかねない状況の中、
既出曲はほぼ全てにミックス等に手が加えられ(曲によってはほぼ別アレンジに差し替え)、さらに曲と曲を繋ぐインタルードを散りばめて、1つのアルバムとして成立するように再構成されている。
実は「一途」を始めとするバンドサウンド の曲と
生の音から離れて打ち込みのサウンド に傾倒しつつある最新の曲と方向性がすっかり変わってたりするんだけど、そこの変化も含めてインタルードを挟むことで違和感が生じないアルバム構成になっているのは本当に見事だ。
シングルでバンバン切られてYOASOBIみたいにアルバムというフォーマットに囚われないアーティストも出てくる中で
シングルがどんどん出ていく同じような状況にありながらも彼らみたいにアルバムという作品形態に拘る姿勢にも感銘を受けたし、俺もやっぱりアルバムで聞くのが好きだなぁと再認識した。邦楽洋楽合わせて2023年のベストアルバムがこれです。
あと個人的にはシングルリリ ース時にいまいちピンと来てなかった「STARDAM」「雨燦々」辺りの曲が化けたなぁと思った。全然曲の見え方が違うもん。アルバムver.の方が遥かに良い。
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Lamp 5年ぶりとなる9thアルバム。
ここ数年はサブスクを通して海外人気が高まっており、Spotify では月間リスナーが200万人以上もおり、その人気の高さが伺える。
今作はプレスリリースも無しにドロップされてビックリした。新作を作ってるみたいな情報はちらほら入ってきていたけどもそれにしても急でしたね笑
開けてみたら今作は20曲入り75分越えという大作でさらにビックリ。
といっても中身はいつも通りのLamp 。メロウでノスタルジックな時間がすーっと流れていく…この感覚がすごく心地よい。
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声優・山村響 3rdEP。
いわゆる声優アーティストなんだけど、彼女は完全セルフプロデュースという点で他と大きく異なっている。
作詞作曲はもちろんのこと、ジャケ写のデザインの監修までの彼女の手によるもの。メジャーではなく、インディペンデントなフィールドだからこそ表現したいことが100%出せるんだろうなと感じる自己プロデュース力である。
その最たるものが「Kawaii ♡Dragon」をリリース方法である。
端的に言うとラーメン愛の歌なんだけど、それをどんぶりでリリースするとは…。
EPに方に話を戻しまして…。
作風としてはアニソンっぽいキャッチーなメロディ×ヒップホップっぽいラップの載せ方が印象的なベッドルームポップといった感じ。
歌詞のチョイスとかラップを載せる時の気だるげな歌い方とか力が入り過ぎてない日常的な空気感が詰まっていて、等身大―って感じが凄く好き。
割と前2作EPとやりたいことの方向性はそこまで変わっては無いんだけど、やりたいことを突き通してる感じも良いし、応援したくなるね。
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ドレスコーズ 9thアルバム。
前作「戀愛大全」と姉妹作的な立ち位置の作品となっている。シンセサイザー を導入した前作のドリームポップっぽい音像、レトロっぽい雰囲気を継承しつつも、1曲1曲の曲のサウンド の方向性がJ-ROCKだったり、モータウン 風味だったり、ディスコチックだったりと多彩になったような感じ。
ドレスコーズ 、というか志摩遼平の手掛ける曲はジャンルも方向性もいっつも多種多彩なんだけど、毎回歌謡のメロディの良さがどの曲にも核としてしっかり感じられるのが好きだ。
今作の中だとベストトラックは「襲撃」かな。レトロっぽいサウンド が好み。
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夏川椎菜 3rdアルバム。
前作「コンポジット」が個人的には「悪くは無いけど…」な出来だったので
正直あんまり期待はしてなかったんだけど、凄く良かった。
音の感じが「ログライン」の頃に近くなって、ダンサブルな楽曲も復活。
このアルバムに関しては以前にブログで記事にしたのでそちらの方を見てほしいんだけど、「これが聞きたかった夏川椎菜 だ!」と思わず叫んでしまった。めっちゃ良い。
redhotshow.hatenablog.com
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Mr.Children 21thアルバム。
凄く私的で内省的な歌詞にとにかくシンプルなアレンジ。
今まで少なからず大衆的なミスチル 像に答えて続けてきた彼らからするとあり得ないくらい地味なアルバム。
正直メロディも既に出し尽くしてる感があるし、聞いててもうちょい!っていう瞬間が結構ある。
ミスチル らしいものという意味で手の内を晒すのは「REFLECTION」でもう全部出しちゃった気はする。
歌詞もなかなか衝撃的だった。こんなに暗くて救いが無くて背中を押してくれない。痛々しさすら感じる悲壮さ。なんなんだこれはと。「深海」なんかより生々しい。
・・・結局のところ、ミスチル 像に頑張って答えるのを辞めたアルバムなんじゃないかなというのが個人的な感想。賛否両論は凄く理解できるし、あって然るべきな感じはする。
自分がまだ熱心なファンだったら多分ガッカリしてたと思う。でも今は他のアーティストも聞くようになって良い距離感で聞けるようになっているので、
「長いキャリアを誇る海外のバンドによくある、バンド名義なのにほぼソロじゃん!みたいな立ち位置のアルバム」みたいな受け入れ方で割と好意的に聞けている。
30年でこんな新しいミスチル が聞けるとは思わなかったよ。
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YOASOBIのヴォーカルikuraのソロプロジェクト。
正直YOASOBIもシングルがたまに耳に入ってくる興味レベルなので
そのソロとなるとそもそも曲知らない&興味ないでリリース当時は聞きもしなかったんだけど、ふとしたきっかけで聞いてみると
「あれこれ知ってる」「これも聞いたことある」の連続でビックリした。
たぶんラジオとか有線で知らず知らずのうちに聞いてたんだろうな。
そして改めて聞いてみると普通に良質なJ-POPで二度目のビックリ。聞かず嫌いは良くないなと思いました。
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UNISON SQUARE GARDEN 9thアルバム。
割といつも通りのユニゾン っていう感じ。彼らに関しては期待を外さないポップロック を毎回提示してくれているのでそこへの心配は一切無いし、今回も安定した良い曲がズラリと揃っている。
個人的に「City peel」「Numbness like a ginger」がシティポップ風味のお洒落なテイストが入ってきたのが凄く意外だった。そしてこれが凄ーくマッチしていてユニゾン の新しい一面を垣間見た感じだった。
あと「恋する惑星 」が最高。ホーンが入るユニゾン の曲はだいたい当たりなのである。
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ホロライブ所属のVtuber ・星街すいせいの2ndアルバム。
田淵智也 、堀江晶太 、キタニタ ツヤ、Ayaseなどなど名だたるアーティストが曲を提供している。
全体的にボカロ、アニソン辺りを通過したポップス的な作風。
提供陣を見ればわかるけどいわゆる声優ポップスでよく見るタイプの作風だけど、
彼女は歌唱力で一本で勝負してきて注目されてきたVtuber であって、その歌唱力があってこそ歌いこなせるようなメロディや曲構成がめっちゃ多くて、ポテンシャルの高さをヒシヒシと感じられる。
ライブ映えを意識してロック色を強めた作品ということだけど、程よくポップでオシャレな要素も散りばめられていてロック一辺倒になっていないのも好印象。
ベストソングにも挙げたけど「褪せたハナミドリ」がベストトラック。
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Kode Talkers/Kode Talkers
元TOKIO の長瀬智也 と久保田光太郎 が率いる「Kode Talkers」、その1stアルバム。
久保田光太郎 は「5 AHEAD」辺りのTOKIO に曲をよく提供しており、長瀬自身の音楽の師匠的な人物だそうでその縁でバンドを組んだということでしょう。
長瀬主導の末期TOKIO はストレートなアメリ カンロックだったんだけど、
Kode Talkersでは久保田光太郎 が全曲書いているので末期TOKIO の続き感はさほどない。
骨太のロックンロール!って感じで久保田光太郎 が曲提供し続けた世界観のTOKIO の未来…って感じだ。
何はともあれまた長瀬のヴォーカルが聞けたのが感動ものでした。やっぱり長瀬の声はめっちゃカッコいいよ。
「ハンディキャンディマン」の00年代前半TOKIO 感はヤバいです。